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Cafetalk Tutor's Column

Yuka-t 講師のコラム

99年韓国留学記 ⑩まさかの鍼治療

2022年9月21日

99年韓国留学記も連載10回目となりました。

わたしが交換留学した大学には韓国医学学科の韓医科がありまして、
韓国国内ではそこそこ有名だったとか、、、。

 慶州への小旅行を前日に控えたある日、いつものように校舎から寮へ向かっていたところ
下り坂道で足首がグキッとなりまして。
寮には歩いて戻ったものの、どうにも痛い。しかも腫れてきて、歩くと激痛。
明日は慶州で歩くだろうし、、、これは病院だなと、留学生のお世話を担当して
くれていた国際交流室に、病院に行きたいと申し出ました。すると担当の方は
「こんなときには 鍼 ですよ!」
?????
え? 病院行きたいんだけど・・・保険ちゃんと加入してきましたよ・・・
「いや、鍼が効くんです!」といってピポパとどこかへ電話する担当者。
「あ、先生ですか?ちょっとお願いしたいんです。ええ、保健室で、
 あ、わかりました、これから行かせます」

「これから保健室に寄って鍼を受け取ってから、この教授の研究室へ行ってください。
保健室には今から連絡しておきますからね」

「・・・・・・・・・」
うそやん。鍼未経験ですけど、私。いきなり外国で? 鍼? 初体験?

だけど、仕方ない。言われた通りに保健室で鍼を受け取り、教授の部屋へ。

すると先生、分厚い百科事典のような医学書を何冊か重ね、
その上に足をのせてと。 「ああ、ここね~」とか言いながら
じゃ、打ちますよ、とあっさり鍼を打つ。
鍼って思ったより長いのを、しかもススススーっと奥まで刺すんですよね。
でも特に痛くない。4、5本刺したところで、刺した鍼を一本ずつグリグリ回し始めた先生。
するとその中の一本に物凄く痛いところが!!! 痛がっていると
「ここだね~」といいながらグリグリグリグリ、、、止めない・・・。
痛がってるのに止めない。涼しい顔でグリグリする先生と、汗だく無言の留学生。
10分そこそこで人生初の鍼治療は終わり、
「まだしばらく痛いかもしれないけどそのうち引いてくるから」と、なんとも
頼りない一言にまだ鍼の効果を信じられなかった私。だってまだ痛いし。

でもですね、だんだん、ほんとうに痛みが和らいで来て
2時間後には腫れも引いてすっかりよくなったんです。
恐るべし鍼。 
すごい!鍼!

ちょっと疑っていた東洋医学や鍼治療に対して一気に
肯定的になった一件でした。

いや、鍼、凄い。

「骨折や捻挫には鍼が一番効く」という韓国人の話は、本当だった。

99年秋。人生初の鍼体験でした。



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