“Where are you from?” は鉄板とも言える質問ですが、いくつかの意味があり、どの意味で聞かれているかわからないことがよくあるトリッキーな質問です。
①“Where are you from?”=「国籍はどちらですか?」
代わりに “What’s your nationality?” と聞くこともできます。
私は、“I’m Japanese-American.” と答えます。
②“Where are you from?”=「出身地はどちらですか?」
代わりに “What’s your hometown?” や、“Where’s your hometown?” と聞くこともできます。
細かなニュアンスの違い:
“What’s (= what is) your hometown?” は、出身地・故郷の名前を尋ねています。
“Where’s (= where is) your hometown?” は、出身地・故郷の場所を尋ねています。
生まれた街と育った街が違うので、育った街を使うことにしています。また、相手がどれくらい日本の地理を知っているかによって、答えの解像度を変えます。
・I’m from Japan.(日本出身です。)
・I’m from Tokyo.(東京出身です。)
・I grew up in Musashino-shi.(武蔵野市で育ちました。)
grew up は、grow up(育つ、大きくなる)の過去形です。
③“Where are you from?”=「どこから来たのですか?」
“Where did you come from?” と聞くこともできます。
これは、自分がどこにいるかによって答えが変わってきます。これも、相手によって国名を言ったり都市名を言ったりします。
・日本で聞かれた場合:
“I’m from Canada.”(カナダから来ました。)
“I’m from Vancouver.”(バンクーバーから来ました。)
“I’m from Steveston, Richmond.”(リッチモンド市のスティーブストンから来ました。)
・海外で聞かれた場合:
“I’m from Japan.”(日本から来ました。)
“I’m from Nagano prefecture.”(長野県から来ました。)
“Where are you from?” の答えは多数あります。さて、何と答えたら良いものか… 選択肢は二つあります。
一つ目は、勘(!)を使って正しいと思う返答をすること。解釈が違っていた場合、相手が何か言ってくれます。
A: Where are you from?(???)
B: I’m from Vancouver.(バンクーバーから来ました。)
A: I mean, what’s your nationality?(国籍はどちらですか?の意味です。)
B: Oh, I see. I’m Japanese-American.(あぁ、そっちですね。日系アメリカ人です。)
二つ目は、相手に聞いてしまうこと。
A: Where are you from?(???)
B: Do you mean 〇〇?(〇〇という意味ですか?)
〇〇には my nationality(私の国籍)、my hometown(私の出身地・生まれ育った街・故郷)、where I came from(私がどこから来たか)を入れることができます。
【例1】
A: Where are you from?(???)
B: Do you mean where my hometown is?(出身地はどこ、という意味ですか?)
A: Yes.(そうです。)
B: I’m from Tokyo.(東京出身です。)
【例2】
A: Where are you from?(???)
B: Do you mean my nationality?(国籍という意味ですか?)
A: No, I meant where you traveled from.(いや、どこから移動して来たのかと思って。)
B: I’m from Vancouver.(バンクーバーから来ました。)
ちなみに、what do you mean?(どういう意味ですか?)という聞き方もあるのですが、言い方(抑揚や顔の表情)によっては、相手を責めている感が滲み出る言い方なのであまりおすすめはしません。
“Where are you from?” は少しトリッキーな質問ですが、相手を知るにはうってつけの質問でもあります。答え方が色々あるということは、話を色々な方向に広げることができるということでもあります。ポテンシャルがありますね!
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