実は日本人にとって擬音語はとてもイメージしやすいんです。
日本人は子どもの時、まず擬音語・擬態語から日本語を覚えます。
「食べる」はパクパク・もぐもぐ
「飲む」はゴクゴク
「歯を磨く」はシャカシャカ
「泣く」はえーんえーん
擬音語を使えば、誰でも同じイメージが浮かびます。
ただ子ども時代を日本で過ごしていない外国人にとっては、これはとってもわかりにくいですよね。
でもこの「イメージ」を理解できれば、800以上あるという擬音語も怖くありません!
1 語源を知る
明日は遠足だからわくわくする。
このわくわくの語源は「湧く(わく)」です。
身体の中から元気が湧くイメージです。
お腹がペコペコだ。
これは凹む(へこむ)から来ています。
お腹が凹んでいる様子です。
肩を落としてとぼとぼ歩く。
これは「乏しい(とぼしい)」からです。
元気が乏しい様子ですね。
なんかもやもやする
靄(もや)から来ています。
頭や心の中に雲があって晴れないイメージですね。
もう喉がカラカラ。
このカラは「空」。「水分が全部ない」の意味です。
街をブラブラする
頭がフラフラする
これも試験でよく出ますよねー!
語源は「振る(ふる)」です。つまり左右に動くイメージ。
ブラブラは目的なく右に左に動くイメージ。
フラフラは疲れや病気で頭が左右に動くイメージ。
2 音や雰囲気をそのまま表現したもの
「ボーナス出ないんだって」
「ガーン」
これは頭を殴られた音ですね。
「満員電車にぎゅうぎゅう詰めになった」
「ギュー」は強く押すイメージです。
「ぎゅっと抱きしめて♡」なんかでも使いますね。
「このお煎餅、超サクサク!」
サクサクは軽いものを噛む音です。
簡単に噛めることから「簡単」という意味でも使います。
「この仕事サクッとやっちゃって!」
みたいな感じですね。
3 平仮名のイメージ
「さしすせそ」「なにぬねの」と発音してみてください。
「さしすせそ」は息が素早く静かに口から出て来るのに気が付きましたか?
「さしすせそ」には行動が速い、静かにというイメージがあります。
「さっさと片付けて!」
「雪がしんしんと降り積もる」
「彼女はすっと音もなく立ち上がった」
「せっせとよく働いて、偉いね」
「寝ている子どもの枕元にそっとプレゼントを置いた」
日本人にとってはプラスのイメージですね。
逆に「なにぬねの」「やゆよ」は鼻に抜けるゆっくりとしたイメージです。
ドラえもんの野比のび太は「の」が二つもあるのでかなり鈍いイメージがあります。
「のろのろしてるから遅刻しちゃったよ」
「蝋燭の炎がゆらゆら揺らめく」
「ねんねんころりよ(日本の子守歌)」
そして濁音には「強い」イメージがあります。
コロコロ→小さいものが転がる
ゴロゴロ→大きいものが転がる
「家で一日ゴロゴロした」
人間の身体は大きいので寝そべって左右に動く様子はゴロゴロです。
ちなみに寝そべっているので「有益なことは何もしていない」の意味になります。
4 擬音語・擬態語の覚え方
では覚え方なのですが、イメージで覚えるのが一番なので必ず「絵+言葉」で一緒に覚えます。
日本の子ども向けの絵本もこれです。
大人におススメなのはマンガです。台詞だけでなく、後ろに出て来る擬音語・擬態語もしっかり読んで覚えるのをおススメします。
5 擬音語・擬態語を使わなければいけない時
生活する上で、擬音語・擬態語なんか使わなくても全く問題ありません
でも絶対に使わなければいけないのが「医者にかかる時」です。
「ガンガン痛いんですか?」
「ズキズキ痛いんですか?」
「ジンジン痛いんですか?」
ここでどう答えるかで診断が変わってきます。
ガンガン=叩かれる痛み
ズキズキ=脈拍に合わせて痛みがある
ジンジン=痺れる+痛い
ムズムズ=痒い+痛い
ヒリヒリ=皮膚の表面が痛い
この5つはとてもよく使うので覚えておきましょう。
6 擬音語を使うメリット
日本人は小さい頃から擬音語を使っているので、使うとまるで家族のような雰囲気になります。
相手と親しくなりたいときは擬音語をガンガン使うのをおススメします。