初級の教科書を見ると「どこに行きますか?」と書いてあると思いますが、これを使ってる日本人に会ったことありますか?
もちろん意味はわかりますが、これこそ「ザ・外国人」の話し方ベスト3のうちの一つです。
ちなみに残りの2つは「大丈夫と思います」と「書いてお願いします」なのですが、それはまた別の機会にご説明しますね。
「どこに行くんですか?」
「何を食べたんですか?」
日本人は相手に対して「知りたい!!」という気持ちがある時は「~んですか」という言い方になります。
「どこに行きますか?」は「興味がある」ではなく「もう既に決まっている客観的なこと」を質問するときの言い方です。
「この電車はどこに行きますか?」
「原始人は何を食べていましたか?」
のような感じですね。
まあ原始人について超知りたい!!という場合は「何を食べていたんですか?!」でももちろんOKです。
そして「あなたに知ってほしい」「あなたにわかってほしい」と言う場合も「~んです」を使います。
「実は私は宇宙人なんです」
「すみません、今日は用事があるんです」
「すみません、今日は用事があります」だと「ただ決定事項を話している」だけなのですごく冷たく感じます。
「私は日本人です」=事実を述べている
「私は日本人なんです」=私は中国人じゃなくて日本人なんだってば!わかって!
日本人はこの2つを使い分けて、それが「知りたい!」なのか「わかってほしい」なのか「ただの報告」なのか「ただの質問」なのかを相手に伝えています。
間違えても意味は通じるのでそんなに心配することはありませんが、日本人にとっては「相手の気持ちがわかる」話し方はすごく重要です。
では下の例文、どこがいけないかわかりますか?
「どうして今日遅刻しましたか?」
「電車が遅れたんです」
「どうして」「どうやって」などの疑問詞があるってことは「知りたい」から聞いているんでうしょね。
なのに「~んです」を使わないのはすごく矛盾していて変です。
そして「電車が遅れたんです」ですが、ここは自分の非を認めるべきなので「わかってほしい」を前面に押し出すとすっごく図々しい感じがします。ここは客観的+私も残念に思っている、の表現を使うのが自然です。
「どうして今日遅刻したんですか?」
「すみません、電車が遅れてしまいました」