ホテルのバーやジャズクラブでもよく演奏され、歌われています。
ジャズに限りませんが、ポピュラー音楽の歌詞で大事なのは、内容もそうですが何よりもリズムやメロディにのった「ノリ」と「歯切れの良さ」じゃないかと思います。
この「Satin Doll」の歌詞もまさにそれで、言葉遊びと韻を踏んだノリの良さを優先して書かれたものだと思います。もとのインスト曲があって、その分かりやすい譜割りとメロディの上げ下げに合わせて、タイトルからイメージを膨らませて書いた歌詞です。曲が先にあって後から歌詞が付けられました。
◾️歌詞を頑張って理解してみましょう(冒頭部分)
Cigarette holder which wigs me
Over her shoulder, she digs me.
Out cattin' that satin doll.
「holder」と「shoulder」が韻を踏んでいます。同様に「wigs me」と「digs me」も。
こういう韻を踏んでいる箇所を理解して、それをどう活かすかがジャズに限らず英語で歌う上で大事です。
「which wigs me」
「wig」は動詞としては「break up, crack, flip out, freak out, melt down」など様々な意味がありますが、ここでは「あの娘のタバコホルダーが僕を混乱させる/惑わせるんだ」ぐらいの解釈ですかね。音的には「wiggle」との関連性を考えてしまいますが、他動詞だと「僕をくねくね動かす」みたいになってしまうので、違うかも。
「w」音が2回出てきますが、頑張って唇の先を尖らせて(から)発音しましょう。
自分が歌っている姿を鏡で見てみて、表情筋の動きが少ないなと感じたら、それは口の周りや舌が充分に動いていないのが原因だと思います。日本語って口先だけで話せてしまうので、歌う時にもそのままという癖がついてしまいがちですが、最初は大袈裟なくらいに顔全体の(普段は動いていない)色々なところを動かしてみましょう。
興味のある方、コラムのフルバージョンはこちら(長いです)
https://note.com/kohji_yoshida/n/na0930ad9321c