最近は韓国ドラマや芸能人の訃報ニュースで目にするようになった韓国の納骨堂。
骨壺と一緒に写真や花、ぬいぐるみなどで飾られていて、華やかな印象ですよね。
ですが韓国は元々、土葬の国でした。
時代劇で見る”土饅頭型”と呼ばれる、土がこんもり盛られたあの古墳のようなお墓が
最も一般的なお墓で、土葬でした。
今はドラマや芸能ニュースで見るように(表現が少々雑ですが)ロッカールームのような
納骨堂に写真や花をきれいに飾って骨壺をおさめているので
韓国もずっと火葬をしてきたかのように思いますが、
99年当時の学生は「火葬なんて恐ろしい」と言っていました。
日本は明治以降ずっと火葬なので、私には火葬の方が身近だったのですが、
韓国の学生は「死んでるからって、焼かれるなんて、熱そう!」「こわい」
と、言っていました。
無かったわけではないけれど、火葬する人はまだ珍しかったのです。
ところがその頃、韓国で深刻化してたのが土地問題でした。
狭い土地でたくさんの人が住めるように、住居は上へ上へと高層マンションの建設が続き、
土地をたくさん使う一人一つの土葬の墓は、悩みの種になってきたのです。
当時、朝鮮日報に連載されていた4コマ漫画 광수생각(カンス君の考え)というのがありまして、
そこである日の朝刊に出ていたのが
”土地がない。だからマンションにしてたくさんの人が住めるように、、。
それならお墓は、、、
(人を)縦に埋めたら土地が少なくて済むんじゃないか?”
という4コマでした。
横に寝かせて埋めると場所をとるのなら立てて埋めたらどうかという発想は、
あくまで”土葬”が前提ですよね。それくらいあの頃は 墓=土葬 でした。
結局、土地問題もあって土葬から火葬へ移行していき、
今は皆さんがテレビでよく見るあのかたちが主流となっています。
ほんの二十数年前まで韓国は土葬が主流だったなんて
今のドラマやメディアからは伺い知れないわけですが、
私が留学した99年はまだ土葬が当たり前だったのでした。
99年韓国、土葬が普通だった。
~つづく~