いつもの生活に世界のスパイスを。

Cafetalk Tutor's Column

Arimi 講師のコラム

Decisamente CAFFÈ!!!

今週のテーマ: あなたは紅茶派?それともコーヒー派?

2021年1月25日

~Non si può parlare dell'Italia senza parlare del caffè...~
コーヒーを語らずして、イタリアを語ることはできない。

みなさん、いかがお過ごしですか?
Cafetalk語学講師のArimiです。

私は、断然(decisamente!)、コーヒー派人間です。
Coffeeholicと自称してもいいくらい、コーヒーが大好きです。
ただ、飲むのは大好きですが、コーヒーの豆の種類、焙煎方法、淹れ方など、その奥深い世界について詳しいわけではありません。

我が家で朝一番に飲むコーヒーは、espressoです。
Kimboというメーカーのespresso用のコーヒー豆を、Mokaというコーヒーマシーンで淹れます。
砂糖は、日本人の味覚にはちょっときついくらい多めに入れます。量的に健康にはよろしくなさそうなので、せめて質にはこだわり、上白糖は使わず北海道産の甜菜糖を使います。キビ砂糖では風味が損なわれるような気がします。

Kimboは、イタリア、ナポリのコーヒーメーカーです。イタリア国内のコーヒー市場では、Lavazzaについで第二のシェアを占めているようです。(ちなみに私はLavazzaは酸味が強すぎて好きではありません。)

ナポリはespresso発祥の地と言われています。Kimboの他に、私がイチオシするコーヒーメーカーはPassalacquaです。黄色いパッケージにインディアンの女の子がペコちゃんのように舌を出しているロゴが入っていて、可愛いし、美味しいし、ナポリのお土産にぴったりです。Kimboに比べると少しお値段は上がりますが。

コーヒーは、イタリア人の社交生活やイタリア文化とは切っても切り離せないものです。
朝起きて寝るまでに、espressoを何度飲むか知れません。家でも外のバールでも。
仕事仲間と休憩時間にふらっとバールに入っては一杯、通りでたまたま会った友人(出会う確率はかなり高い)と近況報告しながらバールで一杯、朝からコーヒーを飲みすぎて外出先でトイレに行きたくなるとやっぱりバールに入るしかなくて、トイレをお借りする代わりにまたまた一杯。。。イタリアで暮らしていると、そりゃあコーヒー中毒にもなります。

さて、イタリアのバールは、カウンターでの立ち飲みが基本スタイルです。カウンターの向こうのバリスタが、味は濃いめか薄めか、温めたカップか冷たいカップか、ミルクは少なめか多めか、などの客の好みに合わせて、手際よくコーヒーを淹れてくれます。
そしてナポリでは、必ずコーヒーと一緒に無料でコップ一杯のお水を付けてくれます。acqua naturale(炭酸なしのお水)かacqua frizzante(炭酸入りのお水)かも選べます。このサービスは、他の街ではやっているとは限りません。でも、ナポリでは、このコップ一杯のお水を飲むということが、コーヒーを飲む上でとても大切な作法なのです。では、この一杯のお水。みなさんならどのタイミングで飲みますか?
イタリアでの生活を始めて間もないある日(現在は日本に暮らしています)のこと。私は、いつものように口の中のコーヒー臭を消すために、コーヒーを飲んだ後にお水を飲んでいました。すると、隣にいた男性(今の夫)にものすごい剣幕で怒られたんです。彼らイタリア人は、特に食に関してはこだわりが強いので、真剣に怒ります。
コーヒーを飲んだ後にお水を飲むなんてコーヒーに失礼だ!みたいなことを言われました。
そうなんです。お水は、コーヒーをおいしく味わうために、コーヒーの前に口の中を清めるために飲むものだったのです。
美味しいエスプレッソコーヒーを飲んだ後にその風味を消すなんて、確かにコーヒーに対して失礼でした。
それ以来、人前でそのような間違った作法でコーヒーを飲むことはしないようにしていますが、私はコーヒーを飲んだ後はどうしても喉が乾いてしまうので、こっそり人目を盗んでお水を飲んでいます。

もう一つ、ナポリのバールでの習慣に、caffè sospeso(保留コーヒー)があります。これは、貧しい人が無料でコーヒーを飲めるように、自分が飲むコーヒーと別にもう一杯分の代金を置いていく、という習慣です。
人情味のある心優しいナポリ人の気質をよく表した習慣だと思います。コロナ禍のイタリアで、経済的に困った人の為に食料を置いておくコーナーを街角に設ける 活動が広がっているという記事を目にしました。ナポリ人に限らず、イタリア人にとっては、隣人を助けるということは、コーヒーを飲むということと同じくらい自然な行為なのかもしれませんね。

カフェインの摂りすぎには十分注意して、今日も美味しいコーヒーを飲んで、仕事に、勉強に精を出そうと思います^^



★ナポリのコーヒー文化について↓
https://www.montebussan.co.jp/kimbo/italian_cafe/napoli/

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