花の俳句:「椿」
フランス語で俳句を詠む練習を始めた時、花の俳句にたくさん挑戦しました。たいていは19世紀・20世紀初頭に生まれた俳人の作品の翻訳に取り組んだのですが、ときに江戸時代の俳句も...
鶯の 笠落としたる 椿かな
松尾芭蕉 MATSUO, Basho 1644-1694
Le rossignol désinvolte fait tomber la dame camélia. / Kei
椿は花びらが散らず、花ごと落ちます。
これは、落ちる椿を笠にたとえた句なのだそうです。
鶯は本来、梅の花といっしょに登場することがおおいのですが、この句は松尾芭蕉が梅を椿に置き換えたのだそうです。