私は、この１０年、語学教師として、オーストラリア・イタリア・日本・オンラインで、時には教室で時にはプライベートレッスンで、様々な国籍、言語レベルの方を教えてきました。「言語学習で人生を変える」と高らかに掲げた私の目標とは裏腹に、どこでどんな形で教えても、必ず、一定数成果が出ない生徒さんがいらっしゃいました。
彼らが、楽しく言語を学び、言語と共に成長するには？ということが教師５年目までの課題でした。この課題を解決するために、様々な取り組みを行いましたが、「これだ！」と確信できるものはありませんでした。

そこで、教育以外にも視野を広げて、この課題の解決方法を探したところ、コーチングにたどり着きました。コーチングとは、「クライアント（私の場合は生徒さん）の成長や人生をより良いものにするためにサポートする」ツールです。コーチングの中には、クライアントをサポートする手段がいくつかありますが、その中でも私が一番これだ！と思ったのは、Active listeningでした。

Active listeningは、直訳すると「Active(=積極的に）Listening(=聴く）」です。
積極的に聴くとは、目の前で話している人の話を聴いて、うなずいたり、質問したり、時には、表情から感情を読み取ったりすることです。 　
最初は、この積極的に聴く姿勢を自分の生徒さんで実践しました。
すると、今まで言語学習で伸び悩んでいると思っていた生徒さんが、何に悩んでいたのか。何にストレスを感じていたのかを話していくださいました。
そしてその日を境に私とその生徒さんの関係は、一転しました。
生徒さんはいつもレッスンを楽しみにしてくださっていますし、私もレッスンの準備段階からワクワクしています。 　
積極的に聴くだけでこんなに関係性が変わるんだ～と実感しました。 　

それからは、生徒さんだけでなく日常のコミュニケーションでも積極的に聴くことを実践しています。また、生徒さんが必要であれば、語学レッスンの中でActive Listeningについて教えています。Active Listeningを学んだ方は、どなたも目の前にいる人とコミュニケーションを楽しんでいらっしゃるように見えます。 　

今年、教師としてのキャリアが１０年になりました。
語学を教えることはもちろんですが、語学学習していない人も、母国語でのコミュニケーションを楽しんでもらったらとActive Listeningのレッスンを作成しました。 　

より多くの方が、積極的に聴くことで楽しくコミュニケーションできる機会をこのレッスンで増やしていければ幸いです。
あなたとレッスンでお会いできるのを楽しみにしております。