「忘れるなよ。いい気になるな」
レッスンの中で生徒さんが見つけた言葉です。
忘れるな、いい気になるな。
これは大変大きなポイントです。
常に、自分自身は全てを経験したいとお話していますが、その経験とは自分に湧き上がる全ての感情のことです。
人は特にマイナスや後ろ向きと感じられる感情、怒りなどを抱くとすぐに解消しようと試みます。
「すぐにここから出るからね!待ってろ前向き!」
その逆もありますが、自分を立て直す時、そうやって無理矢理の方向チェンジを良しとしたり、抱いた感情を罰したりしてしまうものです。
友達とのおしゃべり、旅行、お酒で忘れる、今は時期が悪いと時のせいにするなどなど、外に向いた行動をとってはいないでしょうか。
自分自身のことを他者のせいにしていてはいつまで経っても幼子のままです。
これは全ての方に共通する言葉だと思います。
ちょっと解消された”気に”なったり忙しさに軸を盗られてしまっておろそかにしてしまう、これは非常に多いことです。
そうなってしまうのも分かります。
世の中、自分に向かい合う術はほとんど出回っていませんし、教えられてもきませんでした。
でも私たちは言っています。
このことを忘れるな。小さなところでいい気になるな、と。
レッスンでやっていること、コラムの本当の中身など、何度も繰り返し体験しないと真の理解は難しいです。
けれど、腹の底では感じているはずです。
今年もエンジェルスの大谷選手は素晴らしい過去を刻みましたが、それは何をしたいかそれには何をすべきか、その方向が定まっているからではないかと思います。
ストイックにそればかりにひたすら打ち込めとは言いませんしそれは少し違うようにも感じます。
しかし忘れてはいけません。
内側で苦しがっている自分のことを。
それは他者が仕掛けてきたことでも与えられたものでもありません。
自分のケツは自分で拭く。
横道にそれても暫し怠慢になっても仕方ないです。
けれど、常に立ち返る癖はつけましょう。
自分は待っています。
全ての思い込みが取り払われ、まんまの自分でいることを。