ここはごく普通(ふつう)の畑(はたけ)?(2枚目の写真)
でも、よく下を見ると...(3枚目の写真)
何か白い石のようなものが散乱(さんらん)していますね。これは畑全体に見られます。
その正体(しょうたい)は...〝貝(かい)〟です!
正確(せいかく)に言うと、中身は取って食べられて、残った(食べられない)部分である貝殻(かいがら)が、
この地域一帯(ちいきいったい)に捨(す)ててあるんです。
じゃ、だれが捨てたの?
どこかの海産物業者(かいさんぶつぎょうしゃ)が処分(しょぶん)に困って、不法投棄(ふほうとうき)した?
そんなことはありません!
貝殻を捨てた真犯人(しんはんにん)は、何と、昔々の日本人です!
ここは、私が住んでいる町、曽谷(そや)の外(はず)れにあって、野原や畑が広がっています。
そして、はるか4000年から3000年前、ここは海のすぐ近くでした。
日本史でこの時代は、縄文時代(じょうもんじだい)といいます。この時代の日本人、縄文人たちは食事の後、
ここに食べかすである貝殻を大量(たいりょう)に捨てていたんです。
いわば、ここは〝太古(たいこ)のゴミ捨て場〟ですね。
それが悠久(ゆうきゅう)の時を経(へ)て、現代(げんだい)まで残っているんですね。
このような〝貝塚(かいづか)〟は、日本各地にあって、当時(とうじ)の日本を知る貴重(きちょう)な手がかり
を、我々現代人に与(あた)えてくれます。
この時代の住居(じゅうきょ)の一部や人骨(じんこつ)も発見(はっけん)されているそうです。
そしてこの〝曽谷貝塚〟は、馬蹄形(ばていけい)貝塚、つまり、馬(うま)の蹄(ひづめ)の形をしている貝塚
としては、日本一!の広さを誇っているとのこと。
なんでも一番は気分がいいものですよね。
みなさんも、自分の町の〝一番〟を探(さが)してみては?