いつもの生活に世界のスパイスを。

Cafetalk Tutor's Column

Hiromi.O 講師のコラム

雛祭り 俳句鑑賞

2024年2月5日




一羽きて二羽の立ちたり雛納め

この句は句友のA子さんの句
鑑賞の依頼があり原稿用紙一枚の鑑賞文を書いた。

 雛祭りが終わった後
雛人形や道具をかたづけることを雛納めという
ひとつひとつ雛の顔を紙に包んで箱に収める
昔は娘を他家へ嫁がせる事を「片付ける」と表現していた
早くしないと娘の婚期が遅れるという言い伝えがあったりした
既婚者の場合はその意識は弱い
 何気なく窓に目をやる作者
美しい庭の枝がさわさわと動いたような・・・・
鳥がパッと目の前にあらわれた
そしてもう一羽の鳥が飛んできた
枝にとまっている番の鳥
 やがて二羽の鳥が飛び立った
再び箱の中に戻る雛の姿
華やかな雛祭りが終わる淋しさ
ものの哀れをうまく描写している
 年に一度
面倒であるが飾るのは楽しい
納めるのも面倒であるが愛おしく
「また来年」
と語りながら一体一体しまうのである

Hiromi.O

お気軽にご質問ください!