「音読は何回位すればいいんですか?」と生徒様から聞かれることがよくあります。音読やシャドーイングが英語学習に良いと聞くけれど、何回くらい音読をすればいいのだろうか?という疑問を持つ人が多いようです。
それに対する私の答えは、ちょっと曖昧なものになりますが「自分が納得いくまで」ということになります。自分の英語レベルや使用する教材の難易度によっても最適な回数は変わってくるように思います。なので、回数にこだわるよりも、完成度にこだわる方が良いと思うのです。スロウスピードでのオーバーラッピングはできても、ナチュラルスピードでは上手くできないかもしれません。文字を見ながらのオーバーラッピングはできるけれど、音声のみのシャドーイングはなかなか上手くできないことも多い。できたとしても、発音やリズムが正しく再現出来ていないということもあります。やり方を変えながら、完成度を少しずつ上げていくようにくり返し音読することが大切です。
「毎日何回音読する」という風に目標を設定することでやる気が出るという人は、目安として数値設定するのもアリだと思います。ただ、雑な音読を回数だけこなすのでは必ずしも効果的な音読になりません。回数はあくまで目安として、数よりも質にこだわる方が効果が出ると思うのです。質にこだわって完成度を上げることを目指して練習すれば、自然と回数は増えると思います。
私が良くお勧めするのは、毎日10分の音読習慣を身に付けることです。どんなに忙しくても10分ならどこかで時間を捻出できるはずです。同じ英文を使って毎日10分の音読を続ければ、1週間で100回くらいの音読をすることになります。100回音読と聞くと「そんなに?!」と思われるかもしれませんが、毎日10分すればそれ位の回数になるのです。100回に到達する前に「もうこれ以上完成度は上がらない」と思えば、別の英文に移行しても良いです。でも、もしかして100回やっても納得いくようにできないかもしれません。同じもののくり返しで飽きてしまいやる気が落ちるというなら、程々のところで次に移行するのも良い。自分の感覚を大事にしながら、自分にとって最適な回数やペースを見つけていくということも大切ではないかと思います。
音読というのは実はなかなか奥が深くて、何を意識するか、どのように音読するかで得られる効果も変わってきます。自己流で音読するよりも、意識するポイントややり方を知った上でトレーニングする方が効率良い学習ができます。そして、自分の弱点を見つけるためにも、音読を誰かに聞いてもらうということは重要です。
現在、音読レッスン強化中です。この機会に音読習慣を身に付けてみませんか?