しばらくコラムをお休みしておりましたが、また少しずつ再開しようと思います。第4回の今回は、職場でのエピソードを紹介します。
私はポートランドのWeb開発の会社で、Webデベロッパーのインターンとして8ヶ月ほど働き、その後その会社に正社員として雇われました。その後2ヶ月ほどたったころでしょうか、ある日の朝、いつもどおりに会社に行くと、この写真の石が私のデスクに置いてあるのを見つけました。
なんだろうな~?と思いながら放っておいたら、いつも私の面倒を見てくれていた同僚が、"Hey Junko, you rock!" と話しかけてきました。You rock! はスラングで、「あなたやるね!」とか「あなた最高!」とか言うような意味になります。私何か良いことしたっけ?と思いながらも、でもこの石にもYou rockと書いてあるしとりあえず礼を言っておこうと思い、"Did you put this rock? Thank you!" と言いました。すると、同僚が"It's a tradition, that means you're in the developer clique now. You're one of us."と言いました。意味は、「これはしきたりで、あなたがもう今はデベロッパーのグループに入ったという意味だよ。あなたは私たちの一員なんだよ。」という感じでしょうか。
それを聞いて私はじいいぃぃぃぃんと感動し、涙が出そうになりました。当時まだ自分の英語にもWeb開発のスキルにも自信がなくて、さらにアメリカの会社だから日本と働く感覚が違って、私はちゃんとうまくやれてるんだろうか、みんなの足を引っ張ってないだろうかと不安に思ってばかりいました。さらにインターンのときは1日4時間しか会社にいなかったため、どうもよそ者のような感じがしていました。でも、その同僚の言葉を聞いて、あぁ私はちゃんと働いているんだな、そしてみんなも私を受け入れてくれたんだと思い、安心したとともに、みんなの一員になれたことの嬉しさや、アメリカで最初は語学学校で英語の勉強をはじめ、それから大学に通い、就職し、その道のりは決して簡単なものではなかったので、それらがすべて報われたような気がして、本当に感動しました。
アメリカの会社での同僚たちとの関係は、日本のもの比べて一般的に希薄なような気がします。日本のように同僚と仕事が終わって飲みに行ったり、週末にまで一緒に遊んだりするという関係は、まったく無いわけではありませんが、日本ほど一般的ではありません。とくに仕事とプライベートをしっかり分けたい人たちは、交友関係もしっかり分けているような気がします。そんな中、私が勤めた会社は、仕事のあと一緒に飲みに行ったり、パーティに招待しあったりと、同僚と親密になる文化があったようです。小さな会社ならではかもしれませんが、私はそんな会社に勤められたことを本当に感謝しています。
仕事を辞めてポートランドを離れてはや1年が過ぎた今でも、同僚たちとはFacebookでやり取りをしているし、3月には同僚の一人が彼女を連れてアルバカーキに遊びにきたので、一緒に遊んだりしました。
アメリカで働いて得た経験はかけがえのないものですが、そこでできた友人も同じようにかけがえのないものです。頑張ってきて良かったなと心から思います。
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ビジネス英語の教材ってどうしても中級・上級向けのものが多いですよね。リーディングの練習ならそれで良いのですが、スピーキングの練習に重点を置くのであれば、難しい教材で練習してもなかなか自分の言葉になりません。まずはシンプルで、それでいてとても役に立つ・使える表現を自分のものにしていきましょう!
BB101 音読・初級ビジネス英語[海外出張編]
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