「また公園?」と言わずに聞いてください。
池の対岸に小さい建物が見えますね。もっと近づいて見ると...
これ、何だと思いますか。 「神社?でも、ちょっと小さすぎない?」
実はこれ、祠(ほこら)と言います。
神社の仲間、「ミニ神社」と言ってもいいでしょうか。
人があまり住んでいない山奥の村や私有地に神社を造営(ぞうえい)するのは難しいです。
そこで、祠が造られるようになったようです。
今でも都会の裏通りにちょっと入ると、思わぬ所で祠に出会う、なんてこともありますよ。
みなさん、日本の町を歩くときは、ぜひ祠に注目!
ところで、弁天池公園の祠には悲しい伝説があります。
14~16世紀の室町(むろまち)時代、この近くで大きい戦(いくさ)がありました。
その時、あるお姫様のお父様と叔父様が何と敵と味方に分かれて戦うことになってしまったんです。
お姫様はとても悲しみ、ついにこの弁天池に身を投げて、自らの命を絶(た)ってしまったとのこと。
地元の人たちはお姫様の死を悼(いた)んで、この祠を造りました。
お姫様の名前は「百合姫(ゆりひめ)」。
お姫様が亡くなった後、この一帯(いったい)に百合の花がきれいに咲くようになり、
またこの近辺(きんぺん)は「百合台(ゆりだい)」と呼ばれるようになりました。
何とも悲しい伝説ですね。
今、弁天池公園は地元に住む人たちの憩(いこ)いの場になっています。
「百合姫伝説」を知る人ははたして何人いるのか...
でも、私の「地元再発見の旅」はまだまだ続きます。
みなさんも、地元を歩いていますか? 意外な発見はたくさんありますよ。
次回もお楽しみに!