どんな教科でも、「応用問題」ってのは難しいです。
テスト問題を目にしたときに、「これはどうやって解けばいいんだ・・・?」としばし固まった経験、ありますよね。
そう思って教室の周囲を見渡してみると、いとも簡単にスラスラ解いているやつがいたりします。
「この問題をどうやって・・・俺とあいつとは違う問題を解いているのか?それとも違う世界にいるのか?」
と思った経験、ないでしょうか。僕もあります。
じゃあ、なぜこんなにも見え方が違ってしまうのでしょうか?というお話です。
どの難問でもそうですが、極端な天才をのぞき、誰でもいきなりゴールを目指すのは難しいです。誰でも最初から答えがわかっているわけではありません。
ただ、できる人は、難問を見たときに
「答えはすぐにはわからないけど、まずはこれをやればいいんだな」
というステップが思い浮かぶのです。
例えば、最近解説した中学受験の算数で導き出した教訓は、以下のようなものです。
・まず手を動かす→規則性を探る
・同じ大問の前の問題((3)が超難問ならば、その前の(1)(2))の結果を使う
というようなことです。
これは中学受験の算数だろうと大学受験の数学だろうと、原則は同じです。
概念図で言えば、
問題→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→答え
これだと到達はなかなか難しいですが、間にステップを置くことができれば、
問題→→→→ステップ1→→→→ステップ2→→→→答え
これであれば、基本問題の組み合わせに変わります。
難問をスラスラ解いてしまう人は、基本問題と応用問題の練習を重ねることで、この「応用問題を基本問題の組み合わせに置き換える作業」ができるので、難しい問題をスラスラ解いているように「見える」のです。
そして本人からしてみれば、「基本問題を連続してやっているだけ」だったりします。
もし、問3が難問で、その前に問1、問2、と誘導問題があるのであれば、
問題→→→→問1→→→→問2→→→→問3
ということですね。
そういう人は、たとえその問題の前に(1)(2)のような誘導問題がなかったとしても、自分でそうした誘導手段を思い浮かべることができます。そうなるまで基本問題を頭に叩き込んだ、ということです。
だから、同じ問題でも人によってずいぶん見え方が変わって来るわけですね。
ということで言いたいのは、応用問題ばかり見ていてはダメ!「基本問題のマスターがまず大事」。そしてそれを使いこなせるようになること、ということです。