小論文の基本構成とは?序論・本論・結論の書き方
小論文の基本構成は、主に「序論」「本論」「結論」の3つの部分に分かれています。しっかりとした構成で書かれた小論文は、読み手にとって理解しやすく、内容も伝わりやすくなります。ここでは、小論文の構成について詳しく解説し、効果的な書き方を紹介します。
1. 小論文とは?
小論文は、自分の意見や考えを論理的に表現する文章の形式です。高校受験や大学受験でも出題されることが多く、自分の考えを正確かつ説得力のある形で伝える力が求められます。小論文を書く際には、まず題材について自分の意見をまとめ、その意見を論理的に展開していくことが大切です。そして、読み手が納得できるような構成を意識して書き進めましょう。
2. 小論文の基本構成
小論文には「序論」「本論」「結論」という3つの構成があります。この3つの部分をしっかり意識して書くことで、論理的で読みやすい小論文を完成させることができます。
2.1 序論
序論は、小論文全体の導入部分にあたります。この部分では、まず読者に「何について書かれているか」を明確に伝える必要があります。また、テーマに対して自分の意見や主張を簡潔に示すことも重要です。序論でポイントを押さえると、読者は「この小論文が何を伝えたいのか」をすぐに理解できるようになります。
例えば、「少子高齢化について考察する」テーマの場合、序論では少子高齢化がどのような問題を引き起こしているか、またそれに対するあなたの立場(賛成・反対・中立)を明示するとよいでしょう。また、「少子高齢化は日本社会に様々な影響を与えている」というような現状説明や問題提起も効果的です。
序論の書き方のポイント
- テーマの概要を簡潔に説明する。
- テーマに対する自分の立場や主張を明示する。
- 読者の興味を引きつけるような工夫を加える(問いかけなど)。
2.2 本論
本論は、小論文のメイン部分であり、序論で示した主張や意見を裏付けるための具体的な内容を展開する部分です。この部分では、論理的に根拠を示し、論点を整理して話を進めることが求められます。特に、高校受験や大学受験の小論文では、具体例やデータ、他者の意見などを引用して、主張の裏付けをすることが効果的です。
本論を書く際には、いくつかの段落に分けて、それぞれの段落で一つの論点を展開すると読みやすくなります。たとえば、少子高齢化についての小論文であれば、「経済面の影響」「社会保障制度の負担」「労働力の不足」といった具体的なテーマごとに段落を分けて論じると、内容が整理されます。
本論の書き方のポイント
- 主張を論理的に展開するための根拠や具体例を示す。
- 文章を段落ごとに分け、一つの段落に一つの論点を収める。
- 論理の飛躍や矛盾がないか確認しながら進める。
2.3 結論
結論は、小論文全体の締めくくりとなる部分です。本論で展開した内容を総括し、最終的に自分の主張や結論を再度明確に示す必要があります。結論では、新しい情報を加えるのではなく、既に述べた内容をまとめ、読者に「この小論文の結論はこうだ」という納得感を与えるように書きます。
少子高齢化の例であれば、「少子高齢化は社会全体に多大な影響を与えており、長期的な対策が必要である」というように、自分の考えを最終的にまとめ、締めくくりましょう。また、将来に向けた期待や課題を簡潔に示すと、より印象的な結論に仕上がります。
結論の書き方のポイント
- 本論で展開した内容を簡潔にまとめる。
- 主張を再確認し、読者に納得感を与える。
- 必要に応じて将来の見通しや課題などを示すと、より印象的な締めくくりになる。
3. 小論文を書く際のポイント
小論文を書く際には、以下のポイントにも注意しましょう。
3.1 論理の一貫性を保つ
小論文では、論理的に一貫した文章を書くことが重要です。序論で示した主張が本論や結論で変わってしまうと、読者にとって混乱を招く可能性があります。序論で主張を明確にし、その主張を裏付ける内容を本論で展開し、結論で再度主張を確認することで、一貫した小論文を完成させましょう。
3.2 主張を裏付ける具体例や根拠を用いる
自分の意見や主張を述べる際には、具体例や根拠を用いると説得力が増します。例えば、少子高齢化について論じる場合、政府の統計データや専門家の意見を引用することで、読者に信頼感を与えることができます。また、具体例は読者が内容を理解しやすくなるため、可能な限り取り入れましょう。
3.3 文字数に注意して書く
小論文は文字数制限があることが多いため、無駄な表現を省き、簡潔に書くことが求められます。「例えば」「一方で」「しかし」といった接続詞を活用することで、スムーズな文章展開が可能になりますが、使い過ぎには注意が必要です。
4. まとめ
小論文を書く際には、「序論」「本論」「結論」の構成を意識し、それぞれのパートで役割を果たすように書くことが大切です。序論でテーマの概要や自分の主張を示し、本論で具体的な根拠をもとに論点を展開し、結論で全体をまとめることで、読み手にとってわかりやすい小論文が完成します。また、論理の一貫性を保ち、具体例や根拠を用いて説得力を持たせることもポイントです。
この基本構成を意識しながら練習を重ねることで、受験本番でも自信を持って小論文に取り組むことができるようになるでしょう。