English
日本語
中文（简体)
中文（繁體)
한국어
Italiano
español
Deutsch
Русский
忘れ物がひどくなった。
忘れ物をするとハシモト先生に怒られる。
怒られると余計に忘れ物をする。
今までそんなに忘れ物に困ったことがなかったのに、
転校後には通知表に、
『忘れ物が多い』
と何回も書かれるくらい忘れ物をした。
わざとやるわけがない。
でも、繰り返し忘れて何度も怒られた。
原因は何だったのだろうか？
手のひらに油性ペンで書いて、
夜にノグチ君に宿題のページを聞いた。
それでようやく少なくなってきた。
それでも、忘れ物ゼロにはならなかった。
特に忘れることが多かったのが紅白帽。
掃除や体育のときに使うものだ。
私は４回連続で忘れてしまった。
他にも４人忘れた人がいて、
なぜか校長室に呼び出された。
校長先生にまで怒られた。
はて。忘れ物に校長先生は関係あるのだろうか？
担任のハシモト先生もわけがわからない。
たった忘れ物で校長先生まで利用するとは。
一番困ったのは校長先生じゃないだろうか。
それは何度も忘れた私が悪いだろう。
手に書いたり電話で確認したり努力した。
現に、当時の手のひらはいつも黒かった。
いくら気をつけてもなくならない忘れ物。
僕は手のひらを見てため息が出た。
