※「京都徒然(つれづれ)」は、わたしが京都にいるときに見たこと、感じたことをお伝えするコラムです。
( 徒然(つれづれ)…何もすることがなくぼんやりしていること)
「京都とジャズ」と聞くと
意外(いがい)に思う方もいるかもしれませんが、
約50年前、
京都の街にはジャズ喫茶(きっさ)と呼ばれる店がたくさんありました。
このマップは、当時のジャズ喫茶(きっさ)の場所を示していますが、
狭い京都の街に40軒近くのジャズ喫茶(きっさ)がありました。
(KYOTO JAZZKISSA MAP
https://kyotojazzkissa-map.com)
ジャズ喫茶(きっさ)と聞いても、
若い方にはどんなところなのかわからないかもしれません。
暗い店内に大きな音でジャズが鳴り響き
お客さんは一杯のコーヒーで
何時間でもジャズを聴いているという
今思えば不思議(ふしぎ)な世界です。
私は、ジャズが好きで、
その頃、いろいろな京都のジャス喫茶(きっさ)に通っていました。
地図にあるいくつかのジャズ喫茶(きっさ)でアルバイトもしていました。
昼間は、店でコーヒーを運び、
夕食を外で食べて、
またその店にもどって夜中までジャズを聴(き)く。
今では考えられない生活です。
ほとんど何も産まない非生産的(ひせいさんてき)な毎日です。
ほとんど瞑想(めいそう)の日々でした。
でも、今は、その時間が、
自分の思う力、考える力を養(やしな)うために
必要な時間だったのではないかと思っています。
京都の街は、
そんな学生の生き方を許(ゆる)す街でもありました。
京都は古い街ですが、
すき焼きという料理の発祥は京都です。
また、意外(いがい)に思うかもしれませんが
パンの消費量日本一は京都です。
学生が多いということもありますが、
ジャズも、そんな新しいもののひとつとして
取(と)り入(い)れられたのかもしれません。
古い街なのに、
いつも新しいものを取(と)り入(い)れて
新鮮(しんせん)で刺激(しげき)のある街であり続(つづ)ける、
そんな京都の街が私は好きです。
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KOBA
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