※「レッスンの余白」は、わたしが日本語教師をする中で感じたこと、
思ったことをお伝えするコラムです。
就活の季節がやってきます。
私が皆さんのエントリーシートを拝見して感じるのは、
エントリーシートから、
その企業に入りたいと思っているひとりの人間の姿が
浮かんでこないことが多いことです。
自己PR、ガクチカ、志望動機などは
それぞれひとつひとつ書くのではなく、
あなたの大きな物語から、
それに該当(がいとう)する部分を書くことが必要だと思います。
私が感じたことから、5つのポイントをまとめてみました。
第一条:まず自分の物語を描く
就職をするのは、他でもない「あなた」です。
あなたがこれまでどんな人生を送り、
その中で何を感じ、これからどうしようとしているのか、
「あなた」の中には、20年以上のあなたの物語があるはずです。
私は、まず、「あなた」の物語をゆっくりお聞きして、
一緒に、「あなた」の物語を作ります。
自分ひとりで考えるのではなく、人に話すことで、
自分についての新しい発見があり、
自分について話すことで、面接の練習にもなります。
第二条:物語と志望企業の接点を探す
そして、「あなた」の物語から、
あなたがなぜ、今その企業に入りたいと思っているのか、
その理由を一緒に考えましょう。
第三条:それをひとつの物語にする
「あなた」の物語と、
「あなた」がなぜその会社に入りたいと思っているのかという理由が、
「あなた」にも、私にも納得(なっとく)できるひとつのストーリーになれば、
エントリーシートはもう書けたようようなものです。
第四条:それからシートの記入を始める
ひとつひとつの項目について書き始めましょう!
「あなた」の大きな物語の中から、
その項目に該当(がいとう)する部分を書いていくだけです。
自己PR、ガクチカ、志望理由…
すべて「あなた」の物語の中に書くことは用意されています。
…
第五条:熱意(ねつい)が感じられるか確認する
書き終わったら、もう一度ゆっくり読みましょう。
企業の担当者に、「あなた」の熱意(ねつい)が伝わるように書けていますか。
企業の担当者も人間です。
書いてあることを理屈で理解するとともに、その人の熱意で心を動かされます。
あなたが、本当にその会社に入りたいのなら、
その「熱意(ねつい)」を文章に込めましょう。
言葉は人を動かすことができると信じています。
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皆さんには、志望企業に入って
生き生きと仕事をしていただきたいと思っています。
そのお手伝いができることは私にとっても喜びです。
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KOBA
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