日本語を使って仕事をしたい人、 日本で働きたい人、日本人と働きたい人(日本以外)多いと思います。
そういう人たちは、正確な日本語が必要です。難しい日本語も必要です。
N1以上の日本語も当然必要です。
そこで、今日はちょっと難しい助詞の「まで」のお勉強
助詞の「まで」は2つあります。
格助詞(が、を、に、で、と、へ、なら、より、まで)と取り立て助詞の「まで、は、も、しか、さえ他)
(日本語を勉強しているみなさんは、「格助詞、取り立て助詞」という言葉は、特に覚える必要はありませ
ん。)
格助詞の「まで」
「東京まで行きました」」
「30ページまで予習してきてください。」
この「まで」は、着点、到達点などを表す格助詞です。(「東京から先は行かなかった」「31P以降は予習
しなくていい」という意味が入ると取り立て助詞のように感じられますが、通常は格助詞です。ちと微妙)
取り立て助詞の「まで」
これは設定が必要です。
設定
私は会社員です。病気で入院しました。同僚が見舞いに来ました。
同僚でも普通は、親しい同僚が見舞いに来ることが多いでしょう。
私「山田さんと岡田さんと佐藤さんが見舞いに来てくれたよ。でも、親しくない田中さんまで来たよ。びっく
りした。」
このとき、「田中さんまで来ました」は言えます。
日本語を勉強しているみなさんは、このときの「まで」
は、「驚き、意外性を表す「まで」と覚えるとわかりやすいでしょう。
「東京まで行きました」「30Pまで」の「まで」とは違うことを理解しましょう。(着点、到達点の格助詞)
日本語教師は、9つの格助詞の中で「まで」だけ「取り立て助詞」になることがあると知っておかないといけ
ないということですね。
取り立て助詞の「まで」は、同じ取り立て助詞の「も」とこの場合は、置き換え可能です。
(日本語は、前後の文、文脈、口調で意味が変わります。)
「も」(取り立て助詞)
1,私はサッカーも得意です➡サッカー以外の、例えばバレー、バスケット、野球も得意だの意味、
ニュアンスが出てきます。(前後の文、文脈、口調によって出てこないときもあります。)同調
2,携帯電話の申し込みに1時間もかかった。➡申し込みにかかった1時間が長いということを強調していま
す。
3,田中さんも山田さんも佐藤さんも来た。父も母も妹も来た。(並列)
このニュアンスが思い浮かぶようになると、かなり日本語のレベルが上がったと言えるでしょう。
日本人は、感覚でわかりますが、
日本語を勉強しているみなさんは、ひとつひとつ日本語の先生に教えてもらいましょう。
取り立て助詞を使った具体的な文の意味、ニュアンス、違いがわかると本物です。
JLPTのN1で満足しないで、さらに上を目指しましょう。
特に日本で働きたい、日本語を使って働きたい、日本人と仕事
をしたい人は、さらに上の日本語を勉強しましょう。