<〇〇の思い出シリーズ②>
先日ソウルからチングが遊びにきた。普段連絡は取り合ってるけど、会うのは数年ぶりだった。
彼女と一緒に銀座のカフェに入ったら、彼女はカフェラテを注文した。その時思い出した。
「そういやこの子は昔からカフェでは絶対カフェラテを頼んでたよな」と。
私はコーヒーはブラック派で、カフェラテは元々あまり好きじゃなかった。
特に韓国の牛乳が私には合わず、稀に韓国でカフェラテを飲むと必ずお腹を壊した。
でも最近はたまにカフェラテを飲むこともある。
チングがカフェラテを頼んだのを見て、そういや私はいつからカフェラテを飲むようになったんだっけ?と考えてみて、樺太のカフェのことを思い出した。
樺太は地味におしゃれなカフェが多く、私が気に入って通っていたカフェが3軒ほどあるのだが、
そのうち寮のすぐそばにあったカフェのカフェラテが信じられないほど美味しくて、
そこに行く時は必ずカフェラテを注文した。
ちなみにロシアの牛乳は美味い。したがってмороженое (アイスクリーム)もめちゃ美味い。
樺太で散歩しながら食べるアイスは最高だった。本州出身の留学生は、私たち(北海道出身留学生ズ)が氷点下でアイス食いながら歩いてるの見て引いてたけど。
(氷点下だとゆっくり食べてても途中で溶けたりしないから食べやすいよ)
そういや同じ寮の韓国人留学生もあのカフェのラテを気に入ってた。
私が「あそこのカフェラテめっちゃ美味くね?あと飲むとめっちゃ便通良くならん?」と聞いたら
「チンチャそれな」と言っていた。
ところで、韓国の大学生は自分の大学名と学科名が入った과잠と呼ばれるスタジャンを着るのだけど(大学名は英語で学科名はなぜか漢字表記だったりする)、韓国外大のロシア語科の学生たちは今の世界情勢的に「露語学科」と書かれた과잠を着れないのだと聞いた。
釜山外大から来ていた彼女たちも今과잠を着れないでいるのだろうか。
「カフェラテ」はкофе с молокомではなく普通に「ラテ」で通じることを教えてくれたあのカフェの店員のセルゲイくん(仮名)も、もしや徴兵されてたりして...と時々考えたりする。
そのカフェに通いまくった結果、帰国前日にスタンプカードが全部貯まった。次回一杯無料。
もう行けないし韓国人留学生にあげようかな...とも思ったけど、当時の私は数ヶ月後にすぐまた留学に来る予定でいたので、その時使おうと思ってスタンプカードを持って帰国した。
まさかその後こんな世の中になろうとは...
カフェラテを飲むと樺太での出来事を思い出して切なくなるので、最近は牛乳系のものが飲みたくなったらほうじ茶ラテやスタバのウーロンティーラテを飲んで誤魔化している。