みなさん、こんにちは!ピアノ講師の村上ゆきです。
今日も、私のピアノが急激に上達したきっかけをお話させて頂きたいと思います。
(写真は室内楽の勉強で訪れた、オーストリア、グラーツの写真です)
今回のテーマは、「一音一音の大切さ」です。
この大切さを私は、室内楽の勉強を通して学びました。
私はウィーンの大学に入学してから、ソロだけでなく、たくさんの室内楽に取り組みました。
バイオリン、ビオラ、チェロ、フルート、ファゴット、クラリネット、オーボエ、声楽などなど。
たくさんの演奏家の方と一緒に、室内楽を演奏しました。
たくさんの「ピアノ以外」の音楽家たちから学んだことは、一音一音の大切さです。
ピアノは10本の指を使って、一度に10もの音が出せるし、88鍵を使って、複雑でダイナミックな表現をすることができます。
一方で他の楽器は、同時に1音や2音ほどしか音を出せない楽器が多く、ピアノだと片手だけで簡単に弾けてしまうフレーズもたくさんあります。
だからこそ、音の入り方、繋げ方、ビブラートのかけ方、フレーズの取り方などなど、
単純なメロディーをどう美しく演奏するか、細部にまでこだわって表現方法を模索している姿勢を身近で見てきました。
ピアノは、たくさんの音を楽譜から読み取って弾かなければならないので、
まず全部の音を正しく弾くことに、集中しなければなりません。
そして、全部の音を弾くだけで、
なんとなく曲として成立し、なんとなく弾けている雰囲気
になりがちです。
しかし、そこから細部にこだわってこそ、もう一段階上のレベルの演奏ができるようになるのだと室内楽の勉強を通して実感しました。
弦楽四重奏の第二バイオリンやビオラ奏者のように、ピアノ曲でもメロディーやベースの音の間に隠れているフレーズをいかに美しく演奏するかで、全体の響きがものすごく変わってきます。
室内楽で他の楽器の方と一緒に勉強させてもらったことで、ソロ曲に対しても、曲への考え方や練習方法が変わり、私のピアノが上達するきっかけになりました。
みなさんも作曲者が記した全ての音を大切に、自分が鳴らした音をしっかり聞いて、
じっくりと曲と向き合ってみてくださいね!
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