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Cafetalk Tutor's Column

yuki.saito 講師的專欄

演奏に抑揚をつけるには?

2021年8月28日

“抑揚をつけてもっと感動する演奏をしたい”
その為にはどうすればいいですか?

「うんうんわかる〜」なんて頷く方も多いかも知れません。
そうです…このような質問、よく頂きます。
 
そして僕からは、「まず一度演奏を見せて頂けますか?」とお伝えするのですが…その演奏を聴いてみると、多くの方がメロディと伴奏の区別がつかない。
そう…全ての音を大きく鳴らしているのです。 

僕からの感想やアドバイスとして、「現状は全ての音が最大音量で弾かれている為、メロディや伴奏の音量のバランスを整えるだけでも印象が変わってくるよ」と伝えると、高い確率でこのような返答を頂きます。

●「以前習った時に大きな音でしっかり弾きなさいと言われました」
 ●「大きな音でしっかり弾くことが良い演奏かと思っていました」

そうかそうか…
なんとなーくわかるなぁ。 

たしかに僕もウクレレ始めた頃に言われた記憶があります。
まぁそれはおそらく、「最初なのでまずは全部の弦を綺麗に大きな音で鳴らしてみましょう〜」という意味合いが強いのかと思うのですが、結構いつのまにか…
“大きな音=しっかり弾くこと”
みたいになってしまっているケースがあったりします。

ウクレレでもギターでも、個体の持つ音量の最大値があり、そこに到達してしまうとどんなに激しく力強く弾いても音量は変わらないのです。
なので、抑揚をつけたい場合はまずは最大値…そして最小値を知ることが大切です。

常に最大値で弾いていた音量を…
最小値→中間値→最大値
と3段階でコントロールできる様になれば、これだけでも表現の幅はグッと広がります。

そして、この音量の変化に加えて、音色の変化を加えていくのです。
澄んだ音色や荒々しい音色…その時々で自分のイメージする一番効果的な音色を弾いていく事で抑揚のある演奏に仕上がってきます。

このように、音量の大小ではなく、曲中の全ての音に役割を持たせて輝かせてあげる事…それを僕は“しっかり弾く”ということ…なんじゃないかなぁ、と思うわけです。

さて、冒頭の…
“抑揚をつけてもっと感動する演奏をしたい” 
に必要なもの。

それは…
●音量のコントロール
●音色のコントロール

そして、なにより大切なのは…
●どういう表現に仕上げたいかというイメージ
です。
毎回毎回イメージが大切なんて書いてばかりいるので、胡散臭いかも知れませんが、本当に大切です
正直弾き方なんて極論で言えばなんでもいいです。
指が五本ない奏者もいます。
腕がなく足で弾く奏者もいます。

ですが、それぞれのスタイルで抑揚のある感動する演奏をしています。

イメージを表現するのですから、イメージのないところに指先だけで音量や音色をコントロールしても感動も何も生まれません。

“音楽を感じる、表現する”
その根底の部分にまずは目を向けてみると良いのではないかなぁと思います。 

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