今日は、京都大学に入ってびっくりしたことをご紹介したいと思います。
例えば、中学受験、中高一貫校、大学受験のテストであれば、出る範囲が決まっていることと、おおよその傾向や問題の出題形式・雰囲気が去年や一昨年の過去問から分かりますよね。
しかし、大学に入るとこのテストの雰囲気は一変します。
私も大学に入って、最初びっくりしたのですが、京大のテストは本当に多種多様で、何が出るかわかりません。
というのは、授業で取れる科目の種類があまりにも多いからです。
どれくらい多いかというと、(今はもうパソコンで見られる状態だと思いますが、)当時は毎年、電話帳のような分厚い冊子を渡され、何百、何千(?)という開講クラスから自分の時間割と睨めっこしながら決めていくという感じでした。
また教授のバックグラウンドも京大の専任教授もいれば、他大学から来てくださっている講師の先生まで様々でした。
そうなると必然的に、テストの形式も教授ごとに特色がかなり出てきます。
マーク試験を出す教授もいれば(マーク試験はかなり少数派のイメージですが)、レポート用紙10枚くらいを渡されて、そこにひたすら記述、もしくは試験がなくてレポートのみ、、、
変わり種では、夏季集中講座のみや、もちろん高校までの試験のようにガッツリ計算問題試験まで本当に千差万別。
問題文や課題の出し方も教授ごとに異なります。
レポートテストであっても、問題一題だけで、あとはそれを自分で膨らませて5枚くらいのレポート用紙に書いていくという試験も受けたような記憶があります。
例えば、経済学の試験では「〇〇という政策について、経済効果はあるか?計算式を使いながら説明せよ」(完全にこの通りではなかったと思いますが、おおよそこのような主旨でした)といった感じでした。
この一題から、自分で筋道を立てながら、教授に伝わるようにひたすら筆記、、、。
一時間半くらいただただこの問題と向き合うような感じでした。
私はこういった自分で考えていくレポート試験は結構好きだったので、嬉々として取り組んでいましたが。笑。
京都大学のレポート試験、レポート課題は自分でテーマを決めて好きに書かせてもらえるので(もちろんレポートの書き方の形式は守った上でですが)、楽しかった記憶があります。
こんな感じで京大の試験(学部科目の試験もそうですが、特に一般教養科目)はかなり自由度が高く、面白いものではあるのですが、その分、試験対策が大変です。
試験の中身そのものというよりは、その一歩手前の、そもそもまず何を勉強したらいいのだ??というところから始まります。
中学受験・中高一貫校・大学受験であれば、数学、英語、理科、社会、国語といった決まったカリキュラムがあり、参考書も沢山あります。
しかし!大学の授業は、多種多様かつ特色がありすぎて、巷に参考書が出ていません。
いきおい、教授のテキストで勉強することになりますが(あくまで教授が本を出していてくれていたらの話ですが、もちろん本を出されていない方もいらっしゃいますので、予習・復習がそうなるとかなり大変、、、、)京大生協でしか入手できなかったり、結構古い本だと図書館にしか置いてなかったり(そうなると、テキストを手に入れるだけで一苦労)という、勉強前の段階にひと工夫がいるようになります。
図書館に行って調べる際にも、関連分野を調べるのに、上手に蔵書検索ができる技術が要ります。
検索をしっかりできないと、膨大な知の宝庫の前に、ただただ、たちすくむ状態になってしまいます。
大学の勉強というのは、勉強前の事前準備から勉強の一環のような印象です。
そんな時に、一番頼りになったのが、『試験対策委員会』です。通称、『シケ対』。
理系学部も充実しているような印象がありますが、私の在籍していた学部も試験対策委員がいてくれて、勉強のための事前準備を減らせるように活動してくれていました。
試験はやはり過去問や、今までどのような感じで授業進行していくのかをわかっていた方が楽です。
なので、それをまとめたものを教えてくれていました。
一般教養に関しては、やはり数が多すぎて全部網羅するのは難しそうでしたが、学部に関してはかなり充実した情報を提供してくれていました。
ちなみに、各クラスに試験対策委員が一人いたような気もします。少しうろ覚えですが。
ただ私は、学部の試験対策委員さんの作ってくれた学部の情報がかなり役立ったように思います。
もちろん自分で調べることも大切で、調べないといけないことは調べる必要があります。
しかしその上で、より早く正確な勉強材料にアクセスできるという意味で彼らはとても貴重な存在でした。