女性も結婚してからも働くのが普通の世の中になってきましたが、最近では自分でビジネスを始めるという方も増えてきました。
扶養家族だったところからビジネスを始めるとなると、収入面でいくつかの壁が出てきます。たくさん稼げればいいに越したことはないのですが、当面いくらを目指して頑張ればいいのでしょうか。
収入と所得
まず大前提として、「収入」と「所得」の違いをお話しておきます。
サラリーマンの場合は、給与額が収入ですが、個人でビジネスをされる場合は売上金額が収入になります。そこから必要経費を引いたものが所得です。
ですから、年収は売上金額で考えてください。
収入の壁
収入にはいくつかの壁があります。
第1の壁:103万円
給与所得控除38万円+基礎控除65万円が103万円です。ですから、妻の収入が103万円以下であれば、収入が0と見なされるので、税金がかかりません。
103万円を超えても140万円までは、配偶者特別控除が受けられます。
第2の壁:130万円
収入が130万円を超えると、扶養枠を外れて自分で社会保険料を払わなければいけなくなってきます。(2016年10月からは、106万円以上に変わる予定です)
第3の壁:140万円
103万円を超えても、配偶者特別控除38万円がありますが、収入が141万になった時点で特別控除はなくなります。
第4の壁:150万円
130万円を超えると社会保険料の負担が出てくるため、150万円を超えるくらいまで行かないと稼ぎ損になる可能性大です。
開業届
ビジネスを始めるとき、税務署に開業届を出さないと始めてはいけないのではないかと思われている方もいますが、必ずしもそうではありません。
開業届を出すと、収入に関係なく社会保険料を自分で払わなければいけなくなります。
ですから、年収が130万円を超えないくらいであれば、開業届を出すのは損になります。
いかがでしょうか?最初から130万円あるいは150万円以上の収入が見込めるようであれば、きちんと開業届を出して始められることをお勧めしますが、まずは様子を見ながらということであれば、上記の金額を目安に進めていってください。