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Cafetalk Tutor's Column

Noly 講師のコラム

アシスタンスカード

今週のテーマ: テーマパークでの思い出

2020年10月26日

長期間、足の大怪我で車椅子と杖での生活をしていました。

そんな時、心から楽しめたのが東京ディズニー・リゾートです。 特別ディズニーファンというわけではないのですが、思いがけず、怪我人特典に感動しました。
 
当時、患肢が麻痺していて、治るのかどうかも分からない状況でした。でもそんな中、意外と車椅子生活をエンジョイしていました。それでも病院を出ると、苦労の連続です。行きたいところへは行けないし、歩けば転んでしまいます。結果的に強制自粛生活みたいなものでしたから、たまには息抜きが必要でした。

ディズニーリゾートに連れて行ってもらったのは、車椅子も借りられるしバリアフリーだったからです。公園散歩のつもりで、念のため怪我の証明書を持参して行くと、「アシスタンスカード」を勧められました。並ぶことができない人に自己申告で発行されるサポートカードです。

障害者が並ばずに割り込み式で優先されると耳にしたことがあったのですが、真実は違います。並ばないだけで、並んだ人がアトラクションの乗り場に到着した頃を目安とし、約束した時間に裏口に行くのです。そして秘密の通路を通り、乗り場で差し込んでいただけるわけです。つまり、待ち時間は同じなので障害者・高齢者チームがズルイっていうことではありません。

アトラクションに乗ることよりも、散歩とレストランが目的だったのですが「アシスタントカード」で、秘密の通路を知ったり、ショーは特別観覧スペースがあるなど驚きました。しかも、一般のお客様の目になるべく触れないような配慮されています。“低い車椅子でショーなんか観れないからいいやっ!”と、やや卑屈になっていたので、それはそれは嬉しかったです。しかも車椅子ですから、荷物は置けるし座ったまま観ることができるのです。

同伴者4名くらいまでが、同じ特典を受けられます。

妊婦さんが悪用している話しなんかがあって、現在はカードの種類が増えて厳格化されたようです。実際、マタニティーマークを付けた方の利用率が高かったです。確かに通路を歩けない妊婦さんが激しいアトラクションに乗ること自体、危険です。短期間なんだし、良識ある行動をお願いしたいところです。

 それにしても誰にでも魔法をかけてくれる国のおもいやりの精神は素晴らしかったです。他にも点字のガイドブック
や、聴覚障害者向けのアイテムなどがあります。

車椅子も電動から、自走式、要介助と3種ありました。しかしこれは数の制限があり、早い者勝ちで有料、予約不可でした。

介護と医療に携わる者として、利用者目線になれたことも勉強になりました。健常者からは必ずしも賛同を得られないサービスではありますが、本当に必要な人に使ってもらいたいです。

積極的に宣伝すべきではないですが、身体的な事情がある方がいたら是非教えてあげてください。

※システムの変更もありますから、ご利用前にはご確認くださいね。

ゲストアシスタンスカードは、疾病、負傷などにより体の機能が低下し(一時的な場合を含む)何らかのお手伝いを必要とされる方の、パークでの負担を軽減るするためのサポートツールです。(2019 公式サイトより引用) 

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