最近はTV番組のBGMに よく三味線音楽が使われていて、この世界に片足入れている身としては、
その都度、番組内容よりも三味線の音に反応してしまいます。
映画でも時代劇ともなれば、必ずと言っていいほど『三味の音』が入っています。
劇中で実際に演奏している場面だったり、遊郭のシーンではそれらしい三味線が聞こえてきたりします。
その中でもなぜか最近は長唄が使われていることが多く、
『どんなのが長唄?』と思っていらっしゃる方に『これ・これ。これです。』とお知らせしたいと思い、
コラムを投稿し始めました。
7/21のコラムではシネマ歌舞伎の『春興鏡獅子』をご紹介しましたが、
今日は北野武さんの映画『座頭市』の中の長唄をご紹介です。
ストーリーの中に姉妹(実は姉弟)が登場し、たけしさんの座頭市とかかわっていきます。
姉が三味線を弾き妹(実は弟)が踊って旅をしながら 親の仇を探しているのです。
その曲が実は歌舞伎舞踊の演目でもある長唄『京鹿の子娘道成寺』 の中の
まり唄 と呼ばれる部分です。
ベースとなる曲は単調な音階での繰り返しですが、華やかさを添える
たま と言って演奏者のアドリブOK の部分があって三味線の腕の見せ所でもあります。
映画の中で音は吹き替えなのかもと思いますが、
女優さんはしっかり弾いていて、抑えるポジションもちゃんと合っていますね。
歌舞伎舞踊の『京鹿の子娘道成寺』をご覧になりたい方はこちら
https://youtu.be/2gR_O2IX3hc?t=153