古文・漢文にアレルギーがある人、多いと思います。
かくいうぼくも、高校生の時は古典が一番嫌いでした。
(「文系だから」という理由で15年くらい古文漢文を教えてきたので、さすがに今は大丈夫ですけど)
そういう人でも、文系だから、もしくは理系の上の方を目指すから、古文漢文の受験勉強を始めないといけない、、、という人は多いと思います。
今が高校1年生であれば余裕ですけど、高校2年生、もしくは高校3年生で始めなきゃ!という人もいますよね。
今回はそういう古文・漢文にアレルギーがある初心者向けの受験勉強のはじめかたの一例を考えてみました。(でも6割くらいの人は使えそうな方法です)
最初はできるだけやることを絞る
まずは、古文漢文とも「わかりやすいもの1冊、単語帳は辞書がわり」からスタートするのをおすすめします。
学校の教材(体系古典文法、漢文学習必携など)を使って受験勉強しようとしている人も多いと思います。
確かに学校の教材は詳しいです。ただ、詳しすぎるあまり、これらを自分だけで進めるのは、ちょっときついかもしれません。
学校で教えてもらいながら(or家庭教師などに教えてもらいながら)使うのであればいいですが、ぼくが受験生なら市販のもっとわかりやすい参考書1冊ですすめたいです。
古文漢文の受験勉強を始めようとするとき、学校の教材を眺めて、「こんなに覚えないといけないのか・・・」と絶望するのは仕方ないと思います。
まずはいったんそこは忘れましょう。
古文漢文は、思ったより「大したことありません」。
やるべきことは英語の半分以下のはずです。
(それ以上は科目のバランス的にやってはいけない)
古典学習には無理なく進められる近道があります。
以下にその方法の一例をご紹介します。
古文
【ステージ1】
古文であれば、まず「ステップアップノート(茶色い方です)」などで文法だけを1周します。そのとき単語帳はただの辞書代わり。ふーん、くらいに思っておきましょう。
【ステージ2】
そのあと「古文上達基礎編 Z会」などで実際の文章を読解しながら文法を確認していきます。
単語はその頃に始めればよいです。そして、あなたが使う単語帳は、人生で1冊でよいです。
ゴールは高3冬までに同じものを3周すること。
【ステージ3】
もう1,2冊読解問題集をやる+同じ単語帳を繰り返す
【ステージ4】
過去問やりまくる++同じ単語帳を繰り返す
古文は基本的に「感覚で読めればそれでオッケー。感覚で読めない&現代とは違う意味になっている文法・単語だけチェックする」というスタンスでいきましょう。
そんなんでいいのか?って感じですが、条件があって、
・毎日動詞・形容詞・形容動詞の活用を口に出して覚え、助動詞の意味もすべて判別できるようにする。
・そして、何度も何度も違う文章に当たりながら、同じような単語(動詞・形容詞・形容動詞・助動詞・助詞)の判別をし続ける
これを必ず継続してください。
文法は高1のときに習っているかもしれません。
でも、高2、高3の段階でまだ頭に入っていないのであれば、まずは文法に絞ってやってください。
やることを絞るのが最大のコツです。
漢文
【ステージ1】
漢文についても、まずは重要句形だけを優先的に頭に入れましょう。
わかりやすい参考書1冊に絞ります。
「漢文入門 Z会」
(読解部分はとばしてもいいし、訳を見ながらでもよい)
「漢文ヤマのヤマ」
など。
それを1周。2周してもいいかもしれません。
【ステージ2】
ある程度「句形だけ」が頭に入ったかな、と思ったら、
読解問題のある問題集をやりましょう。
「漢文実戦演習 基礎(一番基本的なもの) 桐原書店」
↓(終わったら)
「漢文実戦演習 標準 桐原書店」
このあたりまでやればもう入試レベルの1歩手前です。
【ステージ3】
過去問をときまくる
そして、漢文は単語帳はいりません。読解問題で出会った単語についてひとつひとつちゃんと復習すれば良いです。(復習用にまとめておく単語ノートを作るのは良いかも)
<注意点>
志望校の受験において漢文がどれだけのウェイトを占めるのかは早めにチェックしておきましょう。
もしかしたら、「やらなくていい」「ステージ2は少しだけやるくらいでOK」の可能性もあります。
ざっくり言えば、いまのところ、文系の国公立大学や早稲田、MARCH文学部志望でなければ、漢文は共通テストでしかやりません。
たとえば、あなたが私文志望だったとしたら、むしろ共通テストごと「捨てる」でもいいかもしれませんよ。(私大でセンター試験だけを使って第一志望の大学に合格することは不可能に近い。共通テストでもそれは同じでしょう)
とはいえ、これらはまだ受験の状況がどうなるかわからないので、「いままでだったらこうです」という情報に過ぎません。引き続き最新の情報をチェックしてくださいね。
とにかく、難しそうな教材を使わず、やれそうな教材ではじめることが第一。
そして継続することが第二です!