ロンドンと言えば、今年の夏のオリンピックが開催される街。そのオリンピックまで、あと２８日となりました。今回は、ロンドンの街がオリンピックに向けてどんな風になってきているか、写真も交えて書いて行こうと思います。

　オリンピックのメイン会場となるのはロンドン市内の東の方に位置するStratfordという駅の周辺になります。オリンピック開催が決定するまでは、この辺りは何も無く、治安もあまり良くないエリアでした。そのロンドンの東のエリアを開拓すると言ったプランが高く評価され、２００５年にオリンピックの開催地として選ばれました。

　当時まだロンドンに来て一年足らずだった私は、語学学校に通っていた友達と近くのトラファルガースクエアでオリンピックの開催地に決まるかどうかの瞬間を待ち、決まった瞬間皆で大騒ぎしていました。

　ただ、この次の日の７月７日、ロンドンではあのテロが起こりました。テロが起きた時に私は語学学校での授業中で、学校のディレクターがクラスに入って来て「あちこちで爆発があったらしい」と告げられました。学校内のカフェにしばらく待機させられ、その後、学校から「交通機関が全てストップしているので、家の近い物同士で、気を付けて一緒に歩いて帰る様に」と言われました。家までの道のりを２時間程、他にもたくさんの人達が歩いて帰宅するのに混ざって歩いたのを、今でもよく覚えています。

　さて、このStratfordの駅ですが、以前は駅前に小さなショッピング街がある以外は、本当に何も無い街だったのですが、Westfieldと呼ばれるかなり大きなショッピングセンターが出来、駅も新しく綺麗になりました。

　実はロンドンでダンサーとしても仕事をしている私なのですが、今回運良くオリンピックの閉会式にダンサーとして出演出来る事になり、先月からリハーサルに参加しています。普段はEast Londonにはあまり来ないのですが、この間リハーサルでこちらのエリアに来た時に、Stratfordの駅にも来たので写真を撮ってみました。

　こちら側はオリンピックパークのある出口と反対側で、反対側から出るとオリンピックパークがあるみたいです。写真には撮らなかったのですが、オリンピック会場もこの近くから見えました。

　さて、ロンドンの中心部に変化があったかと言うと、今はまだサッカーのヨーロピアンチャンピオンシップに夢中でオリンピックの話題にはあまりならないロンドンの人達ですが、少しずつ街にも変化が出てきています。

　このコラムのトップに載せてある写真は、ロンドンからユーロスターに乗る時に利用するセントパンクラス駅です。この隣には、映画ハリーポッターにも出てきた国内の列車を利用する時に使う駅もあります。この様なオリンピックの五輪が、Tower Bridge等にも掲げられている様です。

　以前からあるのは、トラファルガースクエアにあるオリンピックまでの時間をカウントダウンしているこの時計です。数週間前に撮ったので、まだ４４日となっています。

それと、ピカデリーサーカスの辺りには各国の国旗が掛かっています。

私のよく通る道にもLondon 2012と書かれた、カラフルな色の小さな旗がたくさん掛かっていたりします。これから更にオリンピックに向けて街が盛り上がって行くかと思うと今から楽しみですが、実は、ロンドン市民はこのオリンピック中はホリデーに行って避難する人が多いようです。

　と言うのも、普段から観光客でごった返しているロンドン。オリンピック期間となると、街中が人で溢れかえって、交通機関もすごい混雑で大変な事になるだろう、と皆思っているようです。確かにロンドンの交通局からも「オリンピック期間中の混雑を避けるには」と言った内容のメールが届いたりします。

　私は閉会式に出る為ホリデーに行って避難する訳にはいかないのですが、まあオリンピック期間中にその場所に居られる経験等あまり出来ない事なので、混雑するのは少し嫌ですが、この街の変化を楽しもうと思います。