英語の名詞は 単数形 複数形 がはっきりしています。
が しかし 中には なんでそうなん??? と はてなマークが頭でうずまく単語もあります。
そしてそういう単語は 書き言葉においては辞書を見たりして確認したりするので あまり間違えることはないのですが 喋っている時 数えられない名詞 不可算名詞 に s をついついつけていたり 頭の中で あれれん どっちだったっけ と迷いつつ使っていたりするものも多々あります。
本日はそういう単語の代表格をご紹介します。
でも 読んだらよけい混乱する?かしらん。
いや いや 英会話講師の名誉にかけて混乱なさらないようにうまく説明すべく努力をいたす所存でございます。
ええんかい アンタ ですね。そんな大見栄をきって。
これ意外に間違える人が多いのではないかと思いまして 取り上げることにしました。
この ニュース という日本語が当てられている news という言葉。
s がついていても 単数形扱い。 つまり 不可算名詞です。
これは私のこじつけ記憶術。
新しいことを伝えるのが ニュース。でも それは一つであることもあるし 一つでないこともあります。で その伝えてくれている情報の全体を指しているから この news という言葉は情報の集合体と考えて 全体で 一つ と数えます。
まあ 言ってしまえば news という名前の箱一個に色々入っているのです。
ですから 例えば いくつかニュースがあるときでも
There's some news.
と some をつければおしまい。
これがもし 数えられる名詞なら 単数形は new になる? 単純に基礎文法で考えれば。
では a new って誰かが言っているのを聞いたことがありますか と問われたら 私はありません。
そして new になりますと形容詞ですから その名詞形は newness というのです。
因みにこちらも 不可算名詞。そりゃまあ 新しさ は数えられませんわね。
kindness だって数えられませんからね。
- ness がついたものは 数えられないものになりますね。
この news を使った口語の言い方で
It's (That's) news to me.
というのがあります。「初耳だわ~」という意味です。
普通の学校英語で言えば
I haven't heard it before.
別にこれでも構いませんけれどね。上も覚えておかれると良いですね。
日本人が使っているのは あまり聞いたことがありません。
・ information
これは間違えている方が多いですよね。
考え方としましては 上の news と同じこと。
日本語でも 情報量 と言いますでしょ。情報数 とは言いませんね。
ですから それで考えれば間違えることはないのです。
沢山の情報があっても 数ではなく量で考えますから
There's a lot of information.
こちらも information という名前の箱に色々入っておりまして 数えられないのですね。ですから s はつきません。
因みに 最近では many / much を肯定文に使うようになりましたが
元々は many / much は 基本的に疑問文・否定文に使うものでした。
肯定文は a lot of を使うのが 本来は正しいとされてきました。
(追記: これは別に文法に決まりがあるわけではなく ナチュラルな英語 という観点からみるとそうだということです。)
ですから 私は今でもこれを使います。
ただ There are too many people in the park. というように 前に何かつく場合 或いは 後ろに形容詞を伴う場合 例えば カフェトークの挨拶で使っているように many different accents とかの場合には 肯定文でも使います。
too a lot of / a lot of different は私が知る限りでは聞いたことがありません。
これを言い出すときりがなく 故に英語は厄介なのですが とにかく 基本は a lot of でしたのです。だからまたにします。このことに関しましては。
この場合も There's much information. というのは 私にとっては不自然な感じがしますし 誰かが言っているのを聞いたことがありません。
まあ世界はひろうござんすので言う人もあるのかもしれませんが。
アンタ 全世界の人の英語を聞いたんかぁ と言われると いえ 聞いておりません と答えるしかありません。
・ staff
この単語は完全に日本語として定着しておりますし (まあ上の二つもそうなのですが) これは特に 日本語では一人を指す時も使いますので 余計混乱します。
これも集合名詞です。分類は 可算名詞になっておりますが 通常は単数形で用いられるものです。
意味は
all the workers emplyed in an organization considered as a group
つまり ある一つのグループ(集団)として考えられる組織に雇われそこで働くすべての人 を指すのです。
ですから 一人だけを指す場合は イギリス英語だと a member of staff アメリカ英語だと a staff member となります。
おっと断言しておりますと どなたかが いえイギリスでも a staff member と言います と仰ってきそうです。
因みにこれは OXFORD に出ていたものですから そういうご意見がおありの方は OXFORD 出版会に直接仰ってくださいませ。
私は 通常 a staff member を使っていますね。
最初にオーストラリア人がそう教えてくれましたので そのままイギリス人にも使っておりますが 通じておりますです。
a staff とは言わないですね。
・ data
これも不可算名詞です。そしてこれは元々はラテン語で すでに複数形なのです。
因みに 単数形は datum ですが 使ってあるのを見たことがありませんし 誰かが使うのを聞いたこともありません。
ですから datas は有り得ません。
で これって this/that/ the data と使えば一挙に片がついてしまいます。
その中身が多かろうが少なかろうが 通常は data は data ですんでしまうのです。
学問的な分野で these data を使う場合があるようですが 日常会話では聞いたことがありません。
・ paparazzi
ダイアナ元妃の悲劇で一躍有名になったこの言葉。
イタリア語ですよね 元は。
最初は混乱して これに s をつけたりしておりましたが その後 この言葉はすでに複数形であることがわかりまして s はつけません。
単数形は paparazzo。
まあ大体問題を起こす時は複数でおりますので paparazzi がよく使われておりますね。
いつだったか ヒュー様が恋人の住居から出たところを取り囲まれて 多分 挑発されたのでしょうね メッチャ怒って 持っていた小さな箱みたいなもので パパラッチの一人に殴りかかっているのが BBC News で流れておりましたが あの時も 確か one of paparazzi と言っていたような気がします。
最後のおまけ
・ advice
これも間違えている方が時折いらっしゃいますが 不可算名詞ですので s がつくことはありませんので ご注意なさってくださいませね。