※このコラムは、
ふだん日本のテレビや新聞、ネットで見たり聞いたりする広告を通じて
日本語や日本人について考えるコラムです。
日本語は語尾(ごび)がとても大切です。
「そうだね」「そうだよ」「そうだよね」
同じような表現でも
相手に伝わる気持ちは少し違(ちが)います。
(「そうだね」
…相手に同意(どうい)を求めている 同意(どうい)していることを伝える
「そうだよ」
…自分の考えを主張(しゅちょう)する、強調(きょうちょう)して伝える
「そうだよね」
…相手の主張(しゅちょう)を確認(かくにん)しながら、
同意(どうい)していることを伝える )
また、語尾(ごび)が曖昧(あいまい)に終わるのも日本語の特徴(とくちょう)です。
「実は電車が遅れまして…(遅刻しました)。」
「あなたのおっしゃる通りですが…(同意(どうい)できません)。」
「ちょっと用事がありまして…(今日は参加できません)。」
言いにくいことを、最後まで言わず、
曖昧(あいまい)に終わらせる言い方、
文字で表すと「…」で終わるような言い方ですね。
さらに、二重否定(にじゅうひてい)という複雑(ふくざつ)な表現が多いのも
日本語の特徴(とくちょう)だと思います。
「君の言うことはわからなくもない」(わかるの、わからないの!)
「災害(さいがい)の中で地震(じしん)が一番怖いと考えられなくもない」
(考えられるの、考えられないの!)
「頭が痛いような気がしないでもない」(気がするの、しないの!)
日本人は、このような表現(ひょうげん)をよく使いますが、
実は、言っているうちに何を言っているのか
自分たちでもわからなくなることがあります。
特に、「やめる」のように、
もともと、否定的(ひていてき)な意味を持つ言葉は
結局、何を言いたいのか、わからなくなります。
そんな日本人をからかった広告が次の広告です。
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やめようとしたの
やめるの
やっぱ
やめたわ
結局、やめるんでしょうか、やめないんでしょうか、
どっちやねん(笑)?
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KOBA
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