※「レッスンの余白」は、わたしが日本語教師をする中で感じたこと、思ったことをお伝えするコラムです。
「空想(くうそう)につきあっていただきたい。
モンゴル高原(こうげん)が、天(てん)に近(ちか)い
ということについてである。
そこは、空(そら)と草(くさ)だけでできあがっている。
人影(ひとかげ)はまばらで、
そのくらしは天(てん)に棲(す)んでいるとしか思(おも)えない。」
(ふりがな:KOBA)
司馬遼太郎(しばりょうたろう)という作家(さっか)の
「草原(そうげん)の記(き)」という本の、最初(さいしょ)の文です。
この本を読(よ)んで、はじめてモンゴルに行ったのはもう30年前、
モンゴルの草原(そうげん)のさわやかな風(かぜ)と
夜の草原(そうげん)からみる空いっぱいの星がわすれられなくて、
それから、もう8回もモンゴルに行っています。
その中で、モンゴルの若者(わかもの)たちと知り合い、
その若者(わかもの)たちが日本に留学(りゅうがく)して、
わたしの家にいたこともありました。
そのとき、その若者(わかもの)たちがかよっている
日本語学校へ行ったのが、
わたしと日本語学校のはじめての出会いでした。
外国(がいこく)の若者(わかもの)に日本語をおしえて、
その若者(わかもの)が日本人と話をして、
日本を好きになってくれる、
こんな仕事があるんだ、と思いました。
仕事をやめて日本語教師になったのは、
それから20年以上たってからですが、
日本語教師になろうとおもったきっかけのひとつです。
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KOBA
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