それは、θ の音(舌歯摩擦音)が日本語にないからです。日本人は θ と s のどちらも日本語の「ス」で代用してしまいます。θ と s を音声上はっきり区別していないということです。したがって正確な発音ができません。聞き取りもできません。
θ(舌歯摩擦音)と s(歯茎摩擦音)をきちんと区別しましょう。thick と sick を聴き比べてみます。
θ のほうが、息の出るすき間が狭いぶん、詰まったような音になります。また、θ は舌先が歯に当たっているなということが、音をよく聞くとわかると思います。s はそうでなく、スカっと抜ける音です。
最後に θ と s が連続する maths の独特の音を聞いてみましょう。
/mæs/ に聞こえるかもしれません。それでは mass と聴き比べてみましょう。
https://ldoceonline.com/dictionary/mass
maths /mæθs/ は、æ と s の間に何か(弱い θ )が入っていることがわかると思います。舌先が前歯の下(あるいは裏)に一瞬触った後に、すぐさま s が発音されています。æ と s の間に、確かに間ができており、弱いですが θ が聞こえます。
math とも聴き比べてみましょう。θ で終わるのと s で終わるのではぜんぜん違いますよ。
https://ldoceonline.com/dictionary/mass
maths /mæθs/ は、æ と s の間に何か(弱い θ )が入っていることがわかると思います。舌先が前歯の下(あるいは裏)に一瞬触った後に、すぐさま s が発音されています。æ と s の間に、確かに間ができており、弱いですが θ が聞こえます。
math とも聴き比べてみましょう。θ で終わるのと s で終わるのではぜんぜん違いますよ。