語学講師のRioです。
久しぶりにコラムを書いてみます。
私は大学まで海外で1か月を超える長期滞在をしたことがなかったため、それまで本当の意味で「カルチャーショック」を経験していなかったように思います。
海外旅行や、1か月未満の短期留学で「?こんなことってある??」と思ったり、「あれは何?」と考えたり・・理解できないことや興味深く思うことはそれまでもありましたが、大学3年次に10か月程度の交換留学に行くまでは自分の思い描いていたその国のイメージと違ったこと等による精神的な落ち込みなどを経験していませんでした。
大学の時の留学先であるポルトガルでは「なぜ、こんな対応をされるの?」と感じながらも自分で何かを変えたりすることはできず、また、自分自身をコントロールし環境に適応するのも難しい状態がありました。
それでも同じポルトガル語コースの仲間たちとのやり取りや他の場所での人との交流を通して、自分なりに楽しみを見つけたりすることもまたできていったように今では感じます。
1年弱の中で自分の上手く行動できなかったことで人に迷惑をかけたと感じたり、もっとこうしておけば良いことがあったかもしれないのに、と思ったことも多くあります。
そうした心理的なことはポルトガル滞在中だけではなく、帰国後、多くの時間をかけて乗り越えなければならなかったものでもあります。
日本に帰国して、まず、自分の思い描いていた母国と違っているという感覚を持ち、そこでも精神的な落ち込みを経験しました。いわゆる逆カルチャーショックでしょう。
今思ってみれば、それは自分自身が異国の地で様々な経験をし、いろいろなものを見てきたから感じる違いなのです。でも、初めて海外に長期滞在した身としてはそれがなかなか理解できず、数か月落ち込んだ状態が続いたように思います。
私自身、ポルトガル渡航前は大学の中でも語学はかなり良い成績であった(!)ということから自信を持っていた中、実際に行ってみると会話についていけないなどの挫折を感じることもありました。そして、留学以前から持っていた自分の精神的な面が影響を及ぼした部分も多くあると現在では感じます。
帰国後はポルトガル語を使うアルバイトなどを初めて経験したことで、自分の学んだことが無駄ではなかったと実感でき、留学先での自分・日本にいる自分、両方がつながったように感じました。
そこから今のお仕事をすることにも続いているように思っています。
交換留学の後、海外に長期滞在はいまだできていないのですが、また時機を見計らって新たな挑戦もしたいと考えています。
その時には留学時の経験を活かす形で、またレッスンなどの活動にも良い影響を与えられるように・・と自ら願っています。
このコラムを読んで講師とお話ししてみたいと思われた場合は、「語学学習お悩み相談サロン」へお越しください。語学のみならず、留学時の経験も踏まえてお話しできればと思います。