度々ご紹介しているシネマ歌舞伎・・・来月2月は歌舞伎舞踊2題 喜撰と棒しばりです。
『棒しばり』は《狂言》でおなじみの題目ですね。
太郎冠者と次郎冠者が主人の留守中お酒を飲んでしまわない様、文字通り縛られてしまうのですが、
それでも何とかして飲んでしまい見え透いた言い訳をするといった可笑しみのある舞踊です。
『喜撰』 は長唄と清元の掛け合いで演奏される喜撰法師と茶汲み女との粋なやり取りが面白く、
所化たちとのにぎやかな場面もある踊りです。
舞踊自体もお坊さんと粋な女子との組み合わせで面白い物ですが、演奏の方にも注目してみると、
長唄連中と清元連中が同時に舞台に陣取って掛け合いで演奏しているのがわかります。
長唄と清元ってどう違うの~?という方も同時に観て聴いてみれば なんか違う~とわかるかもしれません。
見た目で大きく違うのは見台と呼ばれる譜面台の形状でしょう。
よく観察してみれば撥も違うし、弾き方もちょっと違うし、唄の節回しも違っているのがわかります。
ここで舞台裏話を一つ
歌舞伎舞踊で唄方・三味線方と囃子方が大勢でおそろいの花柄などの裃・袴をつけて演奏していますね。
皆さん上手に本物っぽく着けていますが、実はお客様から見える前側しかない
エプロンのようなものなんです。
簡単に着脱できるのと経費節減というところでしょうか。
2016年2月13日(土)~
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