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Cafetalk Tutor's Column

Rubrica di Sachiko

ロンドン生活こぼれ話 その24 計算の出来ないロンドンの店員

Aug 1, 2013 | 2 Commento

 皆さん、日本で買い物をする時、780円のものを買いたいけれどぴったりのお金が無い時、どういう払い方をしますか?昔でしたら私は1280円を払って500円のおつりをもらっていました。けれど最近この手の計算が全く出来なくなってしまいました。それもこれも、計算の出来ない頭の悪いロンドンの店員達のせいです。

 こちらに来た当初は、日本と同じ感覚で7ポンド80ペンスのものには12ポンド80ペンスを払って5ポンド札のお釣りをもらおうとしていました。でもこんな払い方をしようとすると必ず店員に「なんで余分に払ってるの?この小銭いらないよ」と突っ返されます。たとえこれが、もっと簡単な暗算で出来そうな金額でも、です。それでも当初はお財布に小銭が増えるのが面倒だったので負けずとこの払い方を続けていましたが、時々計算が分からずお釣りを少なく渡して来る人も居たので、諦めて細かく払うのを止めました。

 そうしたら日本に帰って買い物をする時も、細かい小銭を使う払い方が出来なくなってしまったのです。人間の頭とは恐ろしや、使わないと本当にどんどん衰えていくものですね。それは計算だけでなく英語も同じです。使わないとどんどん忘れて英語が口からすんなりと出てこなくなるといった経験をした方も居るのではないでしょうか。やはり脳は使ってあげないといけませんね。

 ところで何故、ロンドンの店員さん達は金額をきちんとレジに打ち込めばお釣りの額が出て来るのに、それをしない人が多いのか不思議でなりません。先程書いた「こんな余分な小銭要らないよ」と突っ返して来た人も、取りあえずレジに打ち込んでみれば私が正しい事が分かるのに、それさえせずに突っ返してくるのです。自分が正しいと思っているのか面倒なのか、それとも「なんだこの外国人。イギリスのお金にまったく慣れてないのか、バカだな。」と思っているのかもしれません。いえ、それ以前に小銭を細かく払うといった感覚が無いからなのかもしれません。

 ちなみに、こうやって暗算が得意でもないのにレジにきちんと打ち込まず、暗算で計算してお釣りを返そうとする人が多いので、彼らはよく計算間違いをします。もちろん足りない時は「ちょっと、足りないですよ」と言いますが、多くもらった時は素知らぬ顔をして受け取る私です。ああ、だめですね。「あの、お釣り多いですよ」という誠実さがこちらに来て薄れて来ている気がします。でも、足りない事の方が断然多いのです。

 以前、カフェで1.75ポンドの紅茶を注文した時、1ポンドコインが無かった為、2ポンドコインと75ペンスで支払いをした事がありました。そうしたらそのカフェの店員さん、きちんと確認もせずに私の払ったお金をレジに入れ、25ペンスのお釣りを渡してきたのです。「ちょっと、私2ポンド75ペンスはらったのだから、お釣りは1ポンドのはずですよ」と言うとその店員さん、「ホントに?」と疑った顔で私に聞いてきました。酷いものです。自分がきちんと確認していないというのに、真っ先にお客さんを疑うという、店員失格な態度です。(ちなみに、イギリス人がそうだと思われると困るので書いておきますが、この店員さんはヨーロッパの他の国の人でした)

 もちろん、頭の良い人は暗算がパッと出来る人もたまにいます。レストランで支払いをする時に、3人で割るのに「一人○○ポンドだね」とすぐに計算出来る人もいます。ちなみに私はレストランで働いているのですが、お客さんが分けてカードで支払いをする事が多いので、割り算が得意です(笑)

 最後に、面白いお金の計算方法を一つ書いておこうと思います。みなさん、8ポンドのものに20ポンドをもらったらどうやって計算してお釣りを渡しますか?私は「20-8で12だから12ポンド」と引き算形式で考えますが、私の受けに行くバレエのクラスの先生は足し算方式で私にお釣りをくれます。どういう事かというと、私から20ポンド札をもらうと私にまず10ポンド札を渡して「18」といい、その後2ポンドを渡してくれて「20」といいます。

 そうなのです、元の金額の8ポンドに自分がお釣りを渡した分を足していき、私からもらった20ポンドの額になる様に足していきながらお釣りを渡して行くのです。この渡され方をした時は、少し衝撃的でした。「こんな考え方をするのか」と。日本でもこの考え方でお釣りを渡す人は居ますか?国も違えば計算方法も違う。面白いものですね。

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