外国人と一緒に働くうえで英会話よりも大切なこと
Dienstag, 20. April 2021, 22:40
こんにちは、英会話講師のNozzyと申します。
今回のテーマは、
外国人と働くときに最も大切なこと
です。
様々な方とお話をしていく中で、
外国人と一緒に働く機会があるから
外国で働いているから
という理由で英会話を学んでいる方が大勢いらっしゃいます。
もしくはこれからのキャリアップのために、学びたいという方も多いかもしれません。
今回は英会話とは少し違った、異文化についてお話ししたいと思います。
英語力がなければ外国人とコミュニケーションが取れないことはもちろんです。
しかし、英語が苦手でもうまくコミュニケーションをとれる方もいます。
逆もしかり、英語は得意でもなかなか外国人とコミュニケーションをとれない方もいます。
その違いはコミュニケーション能力でもあり、異文化理解力でもあります。
要は伝えたいという意思があるのか、
相手を理解したいという気持ちがあるのかによって変わってきます。
英語はコミュニケーションのツールのひとつでしかありません。
相手に理解してもらうことと相手を理解することができなければ、英語力という立派なツールを引っ提げていてもうまく彼らと共存することはできません。
お互いが理解しあうために最も大切で重要なことは異文化理解力です。
単一国家である日本で生まれ、育ってきた方にとってその十分な異文化理解力は学校や社会ではあまり教わっていないのではないでしょうか。
人種差別問題が多いアメリカや宗教問題が多い中東に比べて、肌の色の違いや宗教の違いに日本人はあまり深く学び、考えたことが少なのではないでしょうか。
多国籍国家の国に比べ、アジア系やヒスパニック、白人や黒人の性格や文化の違いにあまり意識は向いていないのではないでしょうか。
よく耳にするのは、
アメリカ人やヨーロッパ人は物事をはっきり言う、日本人は控えめだ。
中国人は態度の悪い人たちが多い、フランス人はプライドが高い…
そんなステレオタイプや偏見を持ってしまっている方も、いらっしゃるかもしれません。
しかし、物事をはっきり言うといわれている欧米人でも、様々なタイプがあります。
ドイツ人はポジティブなこともネガティブなこともはっきり言う傾向があります。良いことも悪いことも、相手にしっかり伝えることが相手のためになると考えるからです。
しかしアメリカ人はポジティブなことはしっかりと伝える反面、ネガティブな意見は控えめにいう傾向があります。シンプルに相手を傷つけないよう相手を思った行為です。
日本は建前という文化があります。それほど思っていなくても相手を褒めたり、同意する傾向があります。それも相手を傷つけないためであり、社会的に当たり前とされる行為を示したものです。しかしそれをまじめに受け取って誤解してしまう文化も欧米には多く存在します。のちに本意を知って傷ついた、という外国人も多くいるのです。
重要なことは相手のバックグラウンドをいかに理解し、相手に自分のバックグラウンドをいかに理解してもらうかです。
お互いがお互いの文化や思想を共有しない限り、私たちが分かち合い、うまく共存していくことは難しいのです。
みなさん、high context とlow contextという言葉をご存じでしょうか。
すべてを話さなければ理解できないため、話し手の話力が重要になる方がlow contextつまり低文脈、すべてを話さなくても聞き手は理解できる、聞き手の理解力が重要となる方がhigh contextつまり高文脈となります。
私が寒いね、と窓際に立っている友人に言ったとします。
そこでそうだね。窓閉めようか。と返すのが日本を含むhigh context文化です。
逆に
寒いね、窓閉めてくれない?としっかりと要望まで伝える方が欧米に多いlow contextです。
あなたがlow contextの国に行って同じことをしても、窓は閉めてもらえず、そうだね。と言われて終わるかもしれません。逆にlow contextの方がなんの意味も含まずただ寒いね、と言えば日本人は相手を思って勝手に窓を閉めるかもしれませんね。
ここでクイズです。
最もコミュニケーションがスムーズにいく組み合わせと、いかない組み合わせはどれでしょう?
①low contextのフランス人 & low contextのドイツ人
②high contextの中国人 & high contextの日本人
③low contextのフランス人 & high contextの日本人
答えは、
①low contextのフランス人 & low contextのドイツ人の会話が最もスムーズで
②high contextの中国人 & high contextの日本人の会話が最もコミュニケーションをとることが難しいんです。
なぜなら、例えフランスとドイツというように異なるバックグラウンドを持つ二人でも、話し手がしっかり伝え合う為、コミュニケーションはスムーズに働くからです。
それに対して聞き手の理解力に頼りがちなhigh contextでは、異なるバックグラウンドを持つ人同士だと、話し手の説明が足りず、異なる文化で理解力に欠け、コミュニケーションはうまくいきません。もちろん、同じバックグラウンドを持った人同士であれば、この組み合わせが最も最適です。
英語力をつけて海外で、もしくは海外の人たちと一緒に働き、活躍したいとお考えの皆様。
ぜひ見落としがちな異文化理解を、これからたくさん学んでいってください。
世界史や地理、宗教学もものすごく役に立ちます。
実際に私はカナダやオーストラリア、アメリカでの留学やワーホリを通して語学学校や大学、就労を経験し、世界中に友人を作ってなお、いろんな国へ旅をした経験があります。今もラテンとアメリカの文化を併せ持つパートナーがおり、純日本人である私は異文化理解に奮闘しながら生活しています。大学での専攻を通して学んだ異文化コミュニケーションと、実際の経験談を交えて楽しくお話しし、みなさんにシェアできればと思っています。
ぜひ、ご興味のある方は一度プロフィールをのぞいてみてください。
フリートークでいろんな異文化経験談をお話ししましょう!
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
See you and have a good day!