前回の記事で、英語には(そして語学には)観察と経験が重要だと書きました。
今回はもう少し詳しく書いてみます。
お子さんでも大人でも、英文法の「なぜ」に引っかかる人は多いです。
それに対する答えは、比較的わかりやすく説明可能なこともあれば、そうはいかないこともあります。
リンゴは落ちる←引力があるから
のように理論的な正しさで立証できることはむしろ少ないです。
理数系が好きな人で英語が嫌いな人も多いですが、理科の科目の中で何が語学に似ているかといえば生物ではないでしょうか。
生物といっても広いですが、さまざまな生き物を観察したり分類したりすることを考えてみましょう。
法則が先に存在し、生き物がその法則に則って生きているわけではありません。
さまざまな環境の違いや気候変動、他の生き物との争いや影響の結果、今のような姿ができてきたわけです。
そして、良くも悪くもこれからも変化し続けるでしょう。
ことばは人間の生活の中から生まれたものですが、完全な人工物ではありません。
先に誰かが文法を作って、それに則って今の姿を作ったわけではありません。
どのように機能しているかを観察することによって、法則性が見えてきます。
それを体系化したものが文法です。
文法を学ぶことによって、ひとつひとつ丸暗記するよりは遥かに効率的にことばを身に着けることができます。
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