今日、いつもの帰り道、途中のバス停で降りてスーパーで買い物をして戻って来ると、バス停に１００人以上は居るだろうと思う程の人がバスを待っていました。「一体何事？バスが全く来ないのかな？」と思ったのですが、どうやらその近くの地下鉄の駅で地下鉄が止まってしまったらしく、皆一斉にバスに乗ろうと溢れ出して来ていたみたいです。

　私は運良くほとんど待たずにいつも利用しているバスに乗れたのですが、その後の各バス停でも地下鉄の駅から出てきただろう人達でごったがえしていました。運転手はバスが満員なので乗車口は開けずに降車口のドアだけ開ける為、そこから待っている人が無理やり乗り込んできたり（恐らくずっと待っていても一向に乗れないと思ったからなのでしょうが）、その人達に降り際に「あなたたち、ちゃんと前から乗らなきゃダメよ」と注意しても「大丈夫。気にしないで」と言われた為に 「You are bi##」とＦワードを口にするおばさんが居たりと、「なんだかな・・・」といった光景でした。

　そこでフト、「日本で同じ状況になったら日本人はどうするだろう？」と思ったのですが、震災の時でさえきちんと列に並んで礼儀正しいと海外でも話題になった日本人なので、やはりこういった状況でもきちんと列を作ってバスを待つのかな・・・と思いました。

　当のロンドンでは、バスや地下鉄を待つ時に列を作る事がほとんど無いのです。でもイギリス人は基本的に列を作るという文化があるので、色んな国の人が住んでいるロンドンは、いつの間にかバスや地下鉄を待つ時に列を作る習慣が無くなってしまったのかな・・・と思いました。

　実際にイギリスから西へ電車で２時間行った所にあるボーンマスという街に行った時には、たまたま夏のフェスティバルで人がたくさん居た時も、バスを皆列に並んで待っていました。

　そこでロンドンの列に並ぶ習慣はどうなのかな？と考えてみました。基本的に、バスや地下鉄以外は皆列に並ぶと思います。ただ、面白いのは日本人の様にきちんと一列に並ぶのではなく、適当に居るのに「この人は私より先だな」と思って順番を待つ事もあります。

　たとえばパブで飲み物を注文する時等、皆カウンターの前に適当に居るのですが、自分より先にいるだろう人と、自分より後から来た人をなんとなく把握していて、自分の番になるとバーテンダーに注文します。ただ、これも色々な国の人達が増えた最近ではどんな状況なのか、あまりパブに行く事の無い私は分からないですが。

　それと、基本的に列に割り込むと言う事を嫌う人が多いので、勝手に順番を抜かして割り込んだりすると「Don't jump the queue（割り込まないで下さい）」と注意する人も多いです。

　さて、何で地下鉄では列を作って並ばないのかと言う事ですが、列の作り様が無いからなのかな、と思います。なぜなら、日本の様にプラットフォームのどこに地下鉄のドアが止まるか書かれていないのです。どこに止まるか分からないので列の作りようも無い・・・といった感じなのです。

　バスも同じく、一応バス停の近くにバスは止まる様になってますが、二台のバスが一緒に来た時等は二台目のバスはバス停よりかなり後ろに止まる事になります。

　実は今日もこれを利用して、遠くの方に私の乗りたいバスが先頭に居るのを確認して、バス停の近くに移動して待って居たらちょうど近くにバスが停車したので、１００人近く居る人の中から上手くバスに乗る事が出来ました。いつもバスを利用してコツを分かっている利点ですね（笑）

　最後に、ロンドンではほとんど皆列に並ばないと言いましたが、バスに向かって走っていって、先に待っていたであろう人より先に乗ろうとしたりするとやはり怒る人が多いので、注意して下さいね。まあ、そんな人はあまり日本には居ないと思いますが。