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ハリウッド映画から学ぶ英語 4

2015-09-22 | 2 Comments

今回紹介するフレーズは2006年に公開されたThe Departedの予告編から。先にお断りを。この映画は暴力表現が露骨である。予告編は一応誰が見ても良い内容とはなっているが、マフィアによる犯罪行為などが散見するので、そういった描写が苦手、という方は予告編は飛ばし、文章だけお読みになることをお薦めする。では映像をどうぞ。

原作は2002年に香港で公開されたInfernal Affairsという映画。特殊捜査官があるギャング組織に潜入捜査を行う一方で、同じギャング組織からは構成員の一人が警察官となり警察の内部事情を洗い出す。二人の接点が複雑に絡み合い・・・といった内容。The Departedはこれをリメイクしたものではあるが、骨格の部分を除いてストーリーはアメリカナイズされている。舞台もマサチューセッツ州のボストン。

この映画は予告編だけでなく是非本編を見ていただきたい。Jack Nicholsonの威圧感ある演技、そしてLeonard DiCaprioも自分ではどうにも出来ない状況に苦しむ潜入捜査官の苦しみをやはり迫真の演技で披露している。そして英会話を学んでいる皆さんには秀逸なセリフにも注目してもらいたい。所々でクスッと笑わせてくれるやり取りがあり終始飽きない。

今回取り上げるセリフは予告編2:17辺りから。マフィアのボスであるCostelloことJack Nicholsonが「縄張り」にしているバーで飲みに来ている客(= Patron)に「お前のおふくろ、調子はどうだ?」と尋ねる場面だ。やり取りを見てみよう

Costello:              How’s your mother?

Patron:                She is on her way out.

Costello:              We all are. Act accordingly.

“On one’s way out” とは隠語であり、死期が迫っている、ということ。Literal(額面通りの、直訳の)の意味は(部屋などから)出るところで・・・という意味だ。それに対するJack Nicholsonの返しが彼らしい。「誰でもいつかは死ぬんだ(We all are.)。」そしてこれは英語らしい表現でもある。On one’s way outを繰り返すのではなくAreBe動詞で切る、その簡潔さ。

その後に続くのが今回取り上げているフレーズ、Act accordinglyだ。そもそもは「ある状況に対して適切な行動を取る」もしくは「そういった状況でベストを尽くす」、という意味。ただこんな長ったらしい訳をこのシーンの字幕に入れようものなら鑑賞している側はがっかりしてしまう(というか目が追いつかないまま次の台詞になってしまうだろう)。ではどう料理するか。こんなのはどうだろう。

やれるだけのことをするんだな。

これはマフィアのボスとしての威厳と威圧感を持った人間が発言した口調であることも考えていただきたい。ちなみにあなただったらどんな訳を入れるだろうか?コメントにどうぞ。

さぁこれを日常会話のどんな場面で使うか。こんな会話例はどうだろう。高校生の息子さんが帰宅、そして友達の家族に不幸があったことを伝える。ずっと仲良くしていた親友の父親が亡くなったとのこと。

Son:       You know Mike and I are best friends, right, mom?

You:       Sure.

Son:       So, I just found out that his dad was killed in a car accident last night. Drunk driver, they said.

You:       Oh my Goodness! I am so sorry. How is the family? How’s Mike taking it?

Son:       Well, that’s the thing. He is so devastated I just don’t know what to say to him.

You:       I think you just need to act accordingly. Just be there for him, ok?

Son:       Alright…

敢えて訳は載せないので会話の内容を想像しながらどのようにフレーズが使われているか考えてみよう。

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