4月になって日本ではお花見真っ盛りだと言うのに、昨日は雪が降っていたロンドンです。今朝バスに乗って居たら前に座っていた男性が隣の人と「今年の3月はここ50年で一番寒かったらしいよ」と話しているのを耳にしました。確かに、4月に雪が降った事は五年前にありましたが、ここまで長く真冬の様な寒さが続いたのは、初めてのような気がします。
さて、雪からは少し離れますが、イギリスと聞いて長い傘に黒い帽子を被った英国紳士を思い浮かべる方は居ますか?確かに、イギリスでは本当によく雨が降ります。ただ、この英国紳士の持っている様な長い傘を持っている人はあまり居ないなあ・・と最近思っていたので、コラムに書く事にしました。
実は私も、長い傘は一つも持っておらず、もっぱら折り畳み傘を愛用しています。というのも、イギリスの天気は本当に変わりやすいのです。晴れていたのにいきなりどしゃ降りの雨が降り、10分後には止んでいる・・・なんて事はしょっちゅうです。ですので長い傘を持っていると、雨が止んだ時に邪魔になってしまうのです。
それと、あまりにもよく雨が降るので、私は毎日天気予報をチェックするのが億劫なので、よほど快晴の時で無い限り、常に折り畳み傘を鞄に常備しています。ちなみに私みたいに傘を持ち歩かない人も多いので、大抵の人は雨が降り出すとフードを被って凌ぐ人が多いので、小雨位では傘を使わない人がほとんどです。
そして、折り畳み傘ばかり使うのは私だけかと思っていましたが、雨が多く降っている時に注意して周りの人を見ていると、折り畳み傘を使っている人が本当に多いのです。日本に帰国していた時も同じように周りを見てみると、日本は長い傘を使っている人が意外と多い事に驚きました。
でも考えてみれば、日本はデパート等、建物の中に入る時には傘を入れる用のビニール袋や、お店の前に傘立てがある所が多いので、その場合は折り畳み傘より長い傘の方が入れやすくて便利ですよね。ただ、イギリスではこの傘を入れる用のビニール袋を置いている所を見た事がありません。ましてやコンビニの前に置いてある傘立てなんてイギリスに置いてしまったら、傘を盗んで下さいと言っている様なものなのです。自分の傘をああやってお店の前に無防備に置いておいたら、5分後には無くなっていてもおかしくありません。そうやって考えてみると、あの傘立ては、日本人の簡単に人の物を持って行ったりしない気質だからこそ、成り立っているのだと思います。
それにしても相変わらず寒い毎日のロンドン。折り畳み傘を持たずに晴天の空の下を気分良く出掛けられるのは、いつの日になるのでしょうか・・・