こんにちは。第2回目のコラムも、2016年のからの記憶を遡って書いてみたいと思います。
イタリアに住み始めてしばらく、公営の語学学校に通いました。そこに通う多くが仕事を求めてやってきた移民の若者たちです。未成年もたくさんいます。自己紹介の内容は..「3人姉妹がいて男が自分だけ。両親が死に、働くためにやってきた。」や「最初はリビアに働きに出たけど、紛争で危なくなって死にたくないからきた。」等です。 中には、後から呼び寄せた子供が海で亡くなったという人もいました。街中でアフリカ人たちを見かけても、イタリアにはアフリカ人がたくさんいるんだなあとしか思っておらず、ゴムボートで命がけで海を渡った人たちと知り合うなんて思ってもみなかったで、直接話を聞いた時にはとても衝撃的でした。ニュースでは知っていましたが実感がなかったのです。自分の生活のこと以外のことも、たまに考えてみようと思いました。
教室にリズム系の楽器があり、1人がリズムを鳴らし始めました。すると、そこにいた他の生徒も一緒に鳴らし始め、あっという間に即興の音楽が出来上がりました。みんなイキイキとしていてとても楽しかったです。みんな踊るのも本当に上手でワクワクしました。アフリカ人ばかりでなく、インド人たちも上手でした。(私は最後に踊ったのはポヨヨン行進曲で、見ている専門でした。)誰かが止めなければ永遠と踊っていそうでした。太鼓だけでこんなに楽しめるなんて素敵ですよね。音楽をやっている人間として、大切な経験をしたと思います。