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Cafetalk Tutor's Column

Keisuke.H 讲师的专栏

I was a bocchi.62 しんかい1.4

2024年11月21日

僕は泳げない。
何度かスイミングスクールに通ったものの、
水への恐怖心は克服できなかった。
そもそも浮き方がわからないのだ。
「力を抜けば浮くよ」とコーチは言うが、
その通りにしても沈む。
たった水深1.4メートル。
なのに、僕にとってそこは深海。
違うのは、探査機も酸素ボンベもないことぐらいだ。
 
小学生の頃はビート板という助けがあったが、
中学校にはそんな便利なものはなかった。
「クロールで泳げ!」と先生に命じられても、
息継ぎができない僕はすぐにギブアップ。
結局、記録は最弱の5メートル止まりだった。
 
夏の体育は毎回プール。
みんなは「汗をかいた後のプールは最高だ!」と笑うが、
僕にとっては苦行そのもの。
例え自由時間であっても、プールの水は僕の天敵だった。
 
そんなある日、皮膚科で臀部のできものを診てもらったところ、
「プールに入るのは禁止」とお墨付きをもらう。
お尻の痛みには悩まされたものの、
これで堂々とプールを回避できる!
僕は密かにガッツポーズを決めた。
 
しかし、休みが続くと友人たちにこう聞かれる。
「泳げないからサボってるんだろ?」
バツが悪い僕は、苦笑いしながら
「ちょっと事情があってね」とごまかすしかなかった。
 
やることがない僕は、他の見学者とゴミ拾いをするか、
日陰で楽しそうなクラスメイトを眺めていた。
「プールごときで騒ぐなんて、子どもだな」と、
心の中で少し小馬鹿にしながら、
暑い午後をぼんやりと過ごしていた。
 
僕の「しんかい1.4」は結局、
何の役にも立たない探査機だった。
ただ、静かな日陰から夏の青空を見上げるだけの存在だったのだ。

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