※「京都徒然(つれづれ)」は、わたしが京都にいるときに見たこと、感じたことをお伝えするコラムです。
( 徒然(つれづれ)…何もすることがなくぼんやりしていること)
暑(あつ)い暑(あつ)いと思っていたら、
急に寒(さむ)くなりました。
四季(しき)のない日本が現実(げんじつ)のものになるかもしれません
日本に四季(しき)がなくなったら、
それは日本ではないと思うのですが…。
今日は、
いつもの散歩道(さんぽみち)を
秋を探(さが)して歩きました。
京都大学を通って、
吉田山(よしだやま)に登り、
宗忠神社(むねただじんじゃ)に降りて、
真如堂(しんにょどう)から
金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)への散歩道(さんぽみち)です。
どの季節でも、静かなので、
京都に来たときは、いつもこの道を歩きます。
(京都をご存知(ぞんじ)ない方は
だいたい、地図の右上、
有名なお寺では、銀閣寺(ぎんかくじ)があるエリアです。)
紅葉(こうよう)には、まだ早い季節ですが、
ところどころに秋の気配(けはい)があります。
まだ緑の葉のもみじの林を歩いていると
時々、目が覚(さ)めるような赤が目に入ります。
一本の木の中で、
一本の枝だけが真っ赤に紅葉(こうよう)している木があります。
不思議です。
この季節ならではの、
金木犀(きんもくせい)の香りもただよいます。
酔芙蓉(すいふよう)や萩(はぎ)の花も咲いています。
金木犀(きんもくせい)の花です。
酔芙蓉(すいふよう)の花です。
朝は白く、夕方に赤くなるので
酔芙蓉(すいふよう)と言うのだそうです。
萩(はぎ)の花にシジミチョウがとまっていました。
もう半月もすれば紅葉(こうよう)真っ盛り、
赤や黄色に染まった林の中を歩くのはもちろん、
今日のように、
緑の中を歩きながら、
秋の気配(けはい)を見つけるのも楽しいものです。
「紅葉狩り(もみじがり)」という言葉があります。
昔の人が、山の中を紅葉(こうよう)を探して歩くことを、
「狩(か)り」にたとえて言った言葉です。
一面(いちめん)の紅葉(こうよう)を見るのではなく、
紅葉(こうよう)を探して歩く、
今日の散歩は、
まさに「紅葉狩り(もみじがり)」です。
2週間もすれば、紅葉(こうよう)シーズン、
街は人であふれる季節になりますが、
その前の、エアポケットのような時期、
人も少なく、静かなお寺を歩きながら、
秋の気配(けはい)を探(さが)すのも
京都の楽しみ方だと思います。
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KOBA
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