秋の風を感じる季節になりました??
いかがお過ごしでしょうか?
氣功師の有岐です。
本日は「反応しない」について。
私達が苦しみを感じる状況や人間関係、それは仕事や家族のような、簡単には切れない物だったりします。
だからこそ対処方法が見つからず、結局同じ場所から抜け出せずにいるのではないでしょうか?
他者の感情に共感力が高い人や、他者との境界線を意識せずに同調してしまう人は、「他者の感情や状況に全く共感する事が出来ない人」が近くにいる場合、自身が疲弊する事になります。
HSPの特性を持つ人は特に感受性が高く、他者の感情や期待がわかる能力があります。
しかし、それが自分の特異性だとは気づいていない人が多いのではないでしょうか。
自分と同じように他者も自分を理解できると思うため、以下のようなタイプの人が周りにいる場合、利用されたり、苦しくなる原因となります。
★★★★
1共感の欠如
他人の感情に共感できず、冷淡な態度や不自然な反応を示す
2操作的な会話
会話を自分の目的のために使い、相手の感情や反応を利用しようとするため、相手の要望を飲むように操作されてしまう
3表面的な魅力と冷酷さ
表面上は魅力的に振る舞う一方で、冷静に相手を分析し利用するため、深い対話が難しい
4道徳の欠如
社会的な規範や道徳に共感せず、他人の苦しみを理解しようとしない
5反社会的傾向
一般的な道徳観や社会規範に共感できないため、会話がかみ合わない
★★★
他者のこうした特性を理解し、どのように対応するのかを知る事はとても大切です。
本日は実践編です。
ゆったりしながら読んでみて下さいね。
反応しないことで、本当の自分に目覚める道
私たちは日常生活の中で、他人の言葉や行動、そして社会からのプレッシャーに無意識に反応しています。
たとえば、仕事で理不尽な指摘を受けたり、友人や家族から心ない言葉をかけられたとき、ついカッとなって言い返してしまったり、怒りや悲しみに飲み込まれてしまうことがあります。
あるいは、思い通りにいかない状況にイライラして、その感情が一日中尾を引くこともありますよね。
こういった瞬間、感情が私たちを支配し、心が乱れてしまうことは誰にでもあることです。
でも、ちょっと立ち止まってみてください。
その反応は、本当にあなた自身の心の声から来たものなのでしょうか?
それとも、過去の経験や社会から「植え付けられた価値観」に基づいて、自動的に出てきたものなのでしょうか?
反応しないことを練習してみると、そうした疑問に答えるヒントが見つかります。
例えば、怒りを感じた時に深呼吸をして
「今、自分は怒りを感じている・・・」
と心の中でつぶやき、その感情がどこから来ているのか、少しだけ「観察」してみるのです。
POINT!: 心でつぶやき、少しだけその感情がどこから来たのか観察する
その結果、
「あの人の言葉が自分を傷つけたからだ」とか
「自分の大切な価値観が否定されたからだ」
と気づくかもしれません。
ここで重要なのは、その感情にすぐ反応せず、ただその感情の動きを観察することです。
反応しない事の意味
「反応しない」とは、何も感じないようになることではありません。
むしろ、状況や自分の内面で
起こる感情を一度立ち止まって観察し、無意識の反応に支配されずに冷静な判断をすることです。
この姿勢を身につけることで、私たちは感情の波に飲み込まれるのではなく、その波を静かに見つめる立場になることができます。
感情の波に飲み込まれる原因は、自分が普段無意識に物事に反応しているからです。
私達は自分の中に、これが正しいという「信念」と好き嫌いの生理的「嗜好」があります。
その中でも「こうなんだ!」と強く握りしめている傾向に対しては特に強く感情が反応するのです。
そのトリガーとなる言葉をかけられただけで、自分というフィルターを通した時に「見下された」とか「否定された」と曲がった解釈になってしまうのです。
仏教の教えでは、心の中の執着や欲望が苦しみの原因であるとされています。
私たちは無意識のうちに、自分の思い通りにならないと「嫌だ」と反応し、欲しいものが手に入らないと「もっと欲しい」と感じてしまいます。
その反応に振り回されることで、心が不安定になり、自分の本当の感情が見えなくなってしまうのです。
でも、感情に反応しないことを練習すると、この自動的な反応のサイクルから抜け出すことができます。
たとえば、誰かに嫌なことを言われたとき、その瞬間に「私は今、怒りを感じている」と気づいて、深呼吸をしてみるのです。
その感情に反応せず、ただそれがどう変わっていくのかを観察します。すると、その感情がどこから来ているのか、そしてそれが本当に自分の本質なのかが、少しずつ見えてきます。
またまた仏教の教えですが、この姿勢は「観照(かんしょう)」と呼ばれ、自分自身の感情や思考を観察し、判断せずに受け入れることを勧めています。
例えば、誰かに嫌なことを言われたとき、その瞬間に「自分は今、怒りを感じているんだ」と気づくことで、その感情に振り回されず、冷静に「今、自分はどう行動するべきか」を選択できるようになります。
POINT!: 感情に気づく⇒ゆっくり呼吸⇒感情を観察(反応している自分に気づく)
⇒感情が小さくなるのを観る⇒どう行動するべきか選択する
メディアや広告、SNSでは、欲望を刺激し、「これがあれば幸せになれる」というメッセージが絶えず流れています。しかし、その幸せは一時的なもので、得た瞬間にまた新しい欲望が湧いてきます。
このサイクルが続く限り、心の中には常に満たされない空洞が残ってしまいます。
パートナーが出来れば幸せでしょうか?
子供が出来れば幸せでしょうか?
家やお金を手に入れたら、ずっと幸せは約束されるでしょうか?
役職や地位を手に入れたら・・・
パートナーが出来たら、今度は相手の機嫌を心配し、
子供が出来ればその将来を憂い
お金を今度は減らさないように守る事への心配が生まれ
役職を守るためにさらに上の役職の人間の顔色をうかがう
永遠の幸せは存在しない事に気づかないと、空洞を埋める為にいつも苦しむループから抜け出せないのです。
すべてのものは「無常」であり、変わり続けるとされています。
お金や地位、外見といったものに執着すると、その変化に心を振り回され、苦しみが生じます。
しかし、「反応しない」ことでその執着から距離を置き、自分の本当の感情に気づくことができるのです。
その感情にすぐ反応せず、ただその感情の動きを観察すること。
心の中にある執着や欲望が苦しみの原因であり、それに反応し続けることで心が不安定になる事を「わかる」。
それには、今からの日常ので実践してみる事でじわじわと真の意味で理解が始まります。
すると今まで不安で一杯だった心に大きな変化が表れてきます。
もし、感情にとらわれず、それをただ観察できれば、心は徐々に自由になり、静かで穏やかな状態に戻っていくのを感じられるようになります。
まるで静かな湖の水面に小石が落ちて波立ち、それがまた静かに戻っていくように、感情も自然と和らぎ、心は平穏に戻るのです。
自己の感情や心のコントロール
「反応しない」ことによって、感情をコントロールする力が身につく理由は、
自分の感情や思考のパターンに気づき、それを俯瞰的に見ることができるようになるからです。
つまり、私たちが日常生活の中で直面する様々な状況や人の言動に対して、無意識に反応してしまうのではなく、一度立ち止まって自分の内面を見つめ、冷静に対応する力を育むことを指します。
この過程では、感情を「感じるまま」にすることが大切です。
怒りや不安が湧いたときに、それを押し込めたり否定するのではなく、「その感情が存在している」とただ認識します。
そして、その感情に基づいて即座に行動するのではなく、一度その場で「反応せず」に感情がどう変わるのかを見守るのです。
POINT!: 感情を感じ切る「反応しない」秘訣
①怒りなどの感情を「いけない物」と捉える必要はない。
押し込めたり、否定して「ない物」にするのではなく、「ただその感情が出ている」
と冷静に観察する
②即座に行動しない。一旦「反応しないで」感情の変化を観察し、それから行動する
このようにして感情を観察することで、私たちは感情そのものから距離を置き、
より冷静に状況を理解し、最善の行動を選ぶことができます。
これが感情のコントロールであり、自分の心を乱されずに保つ方法なのです。
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日時:月1回(第1土曜日)
「反応しない」ことを実践することで、心の中に余裕が生まれ、自己の感情や行動をコントロールする力が身についてきます。
また、この余裕が他者に対する慈愛や共感を育む基盤ともなります。
自分の感情に振り回されなくなると、他者に対しても冷静に対応でき、心からの優しさや理解を持って接することができるようになるのです。
「反応しない」ことは、心の自由を手に入れる大切な鍵です。それを習得することで、自己の感情に振り回されることなく、より平和で安定した心を保つことができるようになります。
そして、「反応しない」ことを通じて、外部の影響や感情の操作から解放され、本当の自分の声を聴く力を取り戻すことができます。
他者とのつながりと慈愛の育み
「反応しない」ことを実践していくと、自分自身だけでなく、他者にも冷静に向き合えるようになり、これが本当の意味での「目のまえの現実が変わる」という事です。
この世で私たちは肉体という乗り物がある為、感情と思考はそこに紐づけされセットになっています。
心の苦しみは、誰かや何かが解決できる仕組みには残念ながらなっていません。
でも反応しない練習に取り組む事で、変化を起こす事は確実にできます。
苦しみを失くすこと「達成」に焦点を置くのではなく、「挑戦」する事に焦点を置く事が大切です。
誰かが自分に対して冷たくしたり、攻撃的な態度を取ってきたとき、その人が何を感じ、どうしてそんな行動をしているのかに思いを馳せてみる。
そうすると、他者に対する怒りや不満が少しずつ薄れていき、自然と慈愛の心が生まれます。
まずは自分自身に対して「今のままで十分だ」と優しく接し、その優しさを他者にも広げていくことで、自己中心的な視点から抜け出し、他者とのつながりの中で心が満たされていく感覚を体験できます。
この段階になると、「次の段階の自分」と握手する事になります。
現代の私たちが瞑想や呼吸法以外で、感情に反応せず心の平安を保つための対処法はいくつかあるので紹介しますね。
これらは日常生活に取り入れやすく、心の状態を整える助けとなります。
1. ジャーナリング(感情を書き出す)
感情が湧いたとき、その感情を紙に書き出すことで、自分の気持ちと距離を置くことができます。たとえば、怒りを感じた瞬間に「何に怒っているのか」「なぜそのように感じるのか」といった質問を書き、自分に問いかけてみましょう。
このプロセスは感情の整理に役立ち、ただ反応するのではなく、感情を冷静に見つめるための空間を作るのに役立ちます。
2. 観察者の視点を持つ
感情が湧いたときに、あえて自分を「観察者」として見る意識を持つことも効果的です。
例えば、映画を見ているような感覚で、自分の感情や反応を外から眺めるイメージを持ちます。そうすることで、感情に巻き込まれずに距離を置き、冷静に対処できるようになります。
自分の感情に対して「今、私はこう感じているんだな」とラベルをつけることで、感情に囚われず客観的に見る力がついていきます。
3. 自己対話をする
心の中で、自分自身に優しく語りかけるのも有効です。
たとえば、「大丈夫、私は今こう感じているけれど、それでも平気だ」「今は少し辛いけれど、時間が経てば落ち着く」と自分を安心させる言葉を使います。
自分を慰め、受け入れることで、感情に反応せず冷静に自分を保つことができるようになります。
自分なりにどんな言葉がしっくりくるのか、事前に準備すると、いざという時に役立つと思います。
感情に振り回されず、冷静な心を保つために、日常生活の中でこれらの方法を取り入れてみてくださいね。
さあ、これから「反応しない」練習を始めてみませんか?
そして、いかに今まで周りに反応して苦しかったのか、どんな気づきがあったのか、
ご感想などを聞かせて下さいね!
ではレッスンでお待ちしています♪