小学校4年生になると東京から転校生が来た。
名前をイシザキと言った。
彼も浜っ子環境に馴染めないでいた。
彼は私を東京出身だと勘違いしていたらしい。
そして、イジメられっ子同士仲良くなった。
これは友達なのだろうか?
イシザキは頭が良くて運動もスケート以外はできた。
東京出身だからスケートをしたことがなかったのだろう。
そしてドッジボールが上手かった。
球が速いから当たると痛い。
私はイシザキの球から逃げるのに必死だった。
イシザキと一緒に公文式に通った。
天才肌の私とは正反対の努力家だった。
プリントを溜めることなく休むことなく。
私がプリントを渋々片付けているときも待っていてくれた。
私には真似できない才能だと思った。
イシザキは負けず嫌いだったかもしれない。
悪口を言われた後に言い返さなきゃ良いのに、
「バーカ」
と最後に一言加えて殴られて泣いていた。
私はその度にイシザキに、
「言わなきゃ良いのに」
と言ったけど最後まで治ることはなかった。
性格に難ありなのだろうか?