ここを直すだけでぐっと発音が良くなる、というポイントがいくつもある。その一つが、あいまい母音(schwa/シュワー)と呼ばれるもの。
たとえば definitely /ˈdefɪnətli/ という単語。この ə の部分をあいまい母音という。口を球と見立てれば、その球の中心で調音される。
口も舌も、自然な元の位置から変えない。完全に中立な位置に置いたまま。ニュートラル母音とも呼べる。
本当に耳がいいひとは、この ə の音質の違いを聞き取り、同じように発音できる。
英語の発音がうまい人は、ここが自然にできている。そして、この点からもカタカナ英語、カタカナ発音の弊害を指摘できる。
たとえば definitely /ˈdefɪnətli/ という単語。デフィニットリィという(難しい)カタカナ表記をそのまま読むと、まったく英語のように聞こえない。カタカナだけに頼るなら、ニット帽と同じように発音するほかない。
フォニックスから学び始めると、この弊害がない。発音記号もついでに一緒に覚えるとよい。そしたら辞書を「見る」だけで正しい発音がわかるようになる。
仮に小学生の時点でこれができるなら、それだけで圧倒的なアドバンテッジを取ったことになる。