※「仕事の力」は、仕事のなかでわたしが感じたこと、感じていることをお伝えするコラムです。
私は38年間広告会社(こうこくがいしゃ)に勤(つと)めていました。
その後、大学で教壇(きょうだん)に立ちました。
私の人生は、プレゼンテーションの連続(れんぞく)でした。
数多くのプレゼンテーションの経験の中で、
私が、いつも行(おこな)っていたこと、
気をつけていたことにについて書きます。
第一条:まず、1枚の紙に自分が話したいポイントを順番に書く
1枚の紙に整理(せいり)できないことを、
人に伝えることはできません。
何かを伝えようと思う時、
自分の頭の中には、さまざまな思いが浮かび、
あれも伝えたい、これも伝えたいと思ってしまいます。
しかし、自分の頭の中を、
全部相手に伝えることはできません。
自分が伝えたいことを、
5~10の箇条書(かじょうが)きに整理すること、
まず、それが大切です。
第二条:話の展開(てんかい)に使う接続詞(せつぞくし)を書き込む
自分の頭の中では整理できていても、
聞く人は、接続詞(せつぞくし)によって、
話の流れを理解します。
そういう意味で、接続詞(せつぞくし)はとても大切です。
自分が書いた、箇条書(かじょうが)きのひとつひとつの最初に、
接続詞(せつぞくし)をつけてみましょう。
「まず」「つまり」「ですから」「しかしながら」「一方で」…。
そうすれば、相手に伝わるストーリー(お話)が出来上がります。
それが終わってから、パワーポイントを作りましょう。
第三条: パワーポイントはあくまで補助(ほじょ)
プレゼンテーションは語りの力であることを忘れない
ただし、パワーポイントは、
あくまでプレゼンテーションの補助(ほじょ) です。
細かく書くよりは、
話すことをサポートする事実や、絵、結論の言葉など
書くことは最小限(さいしょうげん)にとどめましょう。
プレゼンテーションの主役は、
あなた自身です。
第四条:最初のつかみと、最後のまとめが重要
最初に相手の笑いを取ったり、
関心を引きつければ、
その後の話を聞いてくれます。
また、自分も話しやすくなります。
そして、聞く人の頭に残るのは最後の結論です。
それが結論であることを、
はっきりと示して、プレゼンテーションを終わりましょう。
第五条:聞く人の目を見て語る
プレゼンテーションの間は、
決して原稿やスライドは見てはいけません。
聞くひとの目、
目を見るのが恥(は)ずかしければ、
相手の目線(めせん)の少し上を見て、
相手の反応(はんのう)を確かめながら話しましょう。
自分に向(む)けて話されていると思えば
人はその人の話を聞くものです。
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KOBA
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