※「仕事の力」は、仕事のなかでわたしが感じたこと、感じていることをお伝えするコラムです。
「分ける」ことは「分かる」こと、という言葉があります。
仕事中、
頭の中が混乱(こんらん)して、
何が一番重要なことなのか、
まず何をしなければならないのか、
わからなくなることがあります。
そんなとき、大切なことは、
頭の中を飛び回るいろいろなことを
一度分けてみることです。
私はマーケティングの仕事をしていましたが、
たとえば、
ある商品の売れ行きが悪いとき、
何が問題なのかを考えます。
もちろん
さまざまな理由が考えられます。
商品のパッケージが悪いのか、
値段(ねだん)が高すぎるのか、
広告が消費者(しょうひしゃ)の心をとらえていないのか、
考えられることを一度すべて書き出して、
いくつかに分けてみることはとても大切です。
すべてを書き出すことによって、
現状を、客観的に(クールに)見ることができます。
商品の問題、価格(かかく)の問題、売り場の問題、広告の問題、他社商品の問題…
また、分けてみることで、
それぞれについてゆっくり考えることができます。
アリストテレスも、
世界を土・水・空気・火の四つの要素に分けることで
世の中を理解しようとしました。
分けてみて、理解する、
これは人間の古くからの知恵(ちえ)です。
自分はなぜモテないのか、あるいはなぜモテるのか(笑)、
自分はこれからどのように生きればいいのか、
子供の教育はどうすればいいのか、
環境問題(かんきょうもんだい)はどのように解決すべきなのか、
…
どんなことでも、
一度考えられることをすべて書き出して、
似たものを集め、整理することで
解決(かいけつ)の糸口が見つかります
もちろん、分けただけでは、解決(かいけつ)にななりません。
あくまで糸口が見つかるということです。
でも、考えられることをすべて書き出して
分けてみることで、
全体が見える、
それがとても大切なことだと思います。
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KOBA
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